オリンパスのCIX100は高い信頼性と高速性を両立したコンタミネーション解析の専用システムです。工業規格に沿った顕微鏡検査や検査結果のレビュー、レポート出力が、オペトレ不要な簡単操作で行えます。
自動車などの安全性や耐久性、品質向上に伴いコンタミ管理の重要度が増しています。フィルターでろ過した付着異物を従来の計量 (重量法) のみで評価するだけでは、製品の機能や性能、信頼性のキーとなるパーツやユニット、液体の品質を管理することは難しくなってきています。
最近は顕微鏡などで捉えた微小異物を粒子としてカウントし、クラス分類の結果を基に分析する『顕微鏡法』の必要性が高まっています。この手法は既に各種の工業規格で、検査条件やクラス分類の方法が明示されており、検出粒子の数などによって工程管理が行えます。さらに、より厳密なコンタミ管理や問題の原因特定には、粒子サイズの分布や組成などの解析も求められます。高い信頼性と高速性を両立したCIX100を使えば工業規格に沿った顕微鏡検査や検査結果のレビュー、レポート出力が、オペトレ不要な簡単操作で行えます。
コンタミネーション解析の標準プロセス:準備 (01:粒子の抽出、02:フィルターでろ過、03:フィルター計量) と検査 (04:フィルター検査、05:結果のレビュー、06:レポート出力)
高い信頼性のハードウェアと専用ソフトウェアを統合。複数台のシステムで機差がなく、高い再現性と安定性を両立した検査結果を得ることができます。
|
検査プロセスのワークフロー全体で快適な操作環境を提供。サンプルをセットしたら顕微鏡に触れる必要がなく、検査開始から異物のレビュー、レポート出力までソフトウェアだけで最小限の操作で行えます。
|
圧倒的なスピードで高感度検出。金属・非金属を1スキャンで高精度に分類します。高い信頼性を維持した検査結果がスキャン中でも逐次更新される新機能によって早期の合否判定もできます。
|
レビュー結果の編集や規格を切り替えなども直感操作で迅速に行えます。編集で変更された内容は影響のある全てのデータを含めて即座に反映されるので効率的なレビュー作業を行うことができます。
|
16種類の工業規格に対応。検査やレビュー、レポート出力で規格に沿った結果が得られます。さらに一度検査した画像があれば検査条件や規格の設定を変更し、複数の検査結果やレポートを出力することも簡単に行えます。
|
高い信頼性のハードウェアと専用ソフトウェアを統合したCIX100は複数のシステムで機差がなく、高い再現性だけでなく、安定した検査結果を得ることができるコンタミネーション解析の専用システムです。
1. 保護カバー |
CIX100システムは使い方が簡単なので、経験の浅い検査官でも信頼性の高いデータが得られます。
設定済みで最適化されたハードウェアと専用のシステムソリューションにより、ユーザーは正しく設定することができ、再現可能な検査結果が得られます。
CIXが採用した工業顕微鏡の筐体は実体顕微鏡とは異なり、計測に適した高解画像の撮像が可能なだけでなく、ピント位置がずれた時に測定結果がばらつかない光学系を搭載しています。さらに、高品質UIS2対物レンズや高解像度カメラ、光学コンポーネントなどの組み合わせによって高品質の検査画像を得られます。 |
ステージ上にセットできる粒子標準デバイスを用いた定期確認で検査結果の安定性を実現します。 |
光路の補正、電動レボルバー、そしてカメラをカバーで保護することにより、望ましくないズレを防止します。保護カバーによってシステム間で機差がない調整されたカメラに触れることがないため、誤った補正を防止して高い再現性を維持します。 |
ウィンドウにタスクバーのないフルスクリーン表示により、最大スペースが得られることでオペレーターの操作効率が高まります。 | コンタミ解析専用システムのCIX100は検査プロセスのワークフロー全体で快適な操作環境を提供することが出来ます。サンプルをセットした後は、モニターを見ながら操作するだけ。検査開始からレポート作成まで顕微鏡の操作は一切必要ありません。
|
説明なしでも使いやすいユーザーインターフェースにより、不慣れなオペレーターでも数クリックで完全な検査が可能。毎日の検査と処理の時間を最小限に抑えられます。 |
必要最小限の設定で定期校正を実施することができます。また、前回の実施時期が表示されているので、定期校正を忘れることを防止します。 |
![]() | すべてのデータは自動的に保存されます。アーカイブされたすべての標本、その関連データ、レポートに直接アクセスして、編集や情報の配布ができます。 |
CIX100では3つレベルのユーザー権限を管理できます。システム管理者はオペレーターレベルに応じて必要な機能を自由に割り当てることができます。パワーユーザーにはほぼすべてのシステム設定にアクセスできる権限を持たせたり、経験の少ないユーザーには基本的なワークフローにしかアクセスさせない、といったことも可能です。オペレーターは迷ったり、誤っりすることなく必要な機能の操作に集中できるので、検査作業自体の生産性が高められるだけでなく、作業者のレベルによらず信頼性のに高い検査結果を得ることができます。
左:システムを熟知したパワーユーザー向け設定例 (ハードウェア再調整、ユーザー権限設定以外の操作が可能)
右:ルーチン作業のみを行うオペレーター向けの設定例
CIX100ソフトウェアはボタンが大きく、効率的なタッチパネルでの作業に適しています。 |
検査で使用するすべてのパラメーターを指定します。このパラメーターには、粒子の特徴づけのルールや粒子群とタイプの設定などが含まれます。 |
検査領域全体のオーバービューや判定結果の表示など検査中に必要な情報が一目瞭然に確認できます。 | CIX100は先進の光学技術と高速ハードウェア制御、粒子解析専用のアルゴリズムなどを駆使して高い信頼性を保ちつつ驚くような速さで検査を実施することができます。さらに検査中でも検出した粒子のクラス分類ごとの数や検査の合否判定の結果を一目で確認できる新機能を搭載。検査中に合否判定基準を超えた粒子を検出した場合、合否判定結果に基づいて検査を終了することも可能です。
|
波長分離と色検出に基づく新しい偏光方法により、1度のスキャンで高い反射率の粒子 (金属) と低い反射率の粒子 (非金属) を検出します。CIX100はこの手法を使って従来の検査システム(インスペクターシリーズ)に比べて2倍の速さでスキャンを完了させることができます。更に異なる条件で2回スキャンする為に行う、偏光素子の設定変更が不要なので繰り返しの変更操作に伴う累積誤差や単純なオペレーションミスなどで検査結果がばらつくことは一切ありません。
1:従来の方法、2:CIX100独自の新方式 (1-1:非金属粒子、1-2:金属粒子、2:2種類の粒子を同時検出)
標本のオーバービュー画像は、その標本の検査開始時に作成され、フィルター全体が低い倍率で表示されます。オーバービュー画像により、検査の開始前にフィルターのカバレージや粒子のクラスタリングを識別できます。 |
工業規格や社内の業務標準などを含めた検査条件を表示します。 |
クラス分類ごとに検出した粒子が設定した合否判定閾値を超えているか検査中に確認できます。 |
CIX100は大きな粒子の画像を自動的に再構築できます。 | 工業規格に準拠して2.5μm~最大42mmの範囲で、最小および最大粒子をライブで処理およびクラス分類します。 |
検査処理の終了までの残り時間を表示します。 |
粒子と分類テーブル、全体のCCC (Component Cleanliness Code) コード、粒子の位置、使用されている規格が 1つのビューに表示されます。 | CIX100はレビュー結果の編集や規格を切り替えた再レビューなども直感操作で迅速に行えます。編集によって変更された内容は影響のあるデータを含めて即座に反映されるので知識や経験が無くても効率的なレビュー作業を行うことができます。
|
例えば反射する粒子や反射しない粒子など、あらゆる種類の粒子を大きい順に並べて表示します。 | 検査処理で取得した各粒子の画像を選択するだけで、高さ計測結果が分かる自動計測モードやフィルターの基準面からフォーカス移動を行い粒子のピント位置を指定するマニュアル計測モードでも計測可能です。 |
粒子の位置、サムネイル、データが相互にリンクしているため、さまざまな角度からアプローチできます。 |
検査データを基に統計管理を行うことで分析結果の傾向把握ができます。 |
任意の粒子の画像を撮影することができ、画面内で簡易計測ができます。 |
CIX100は以下の工業規格に沿った検査が可能です。
ISO 4406:2017
ISO 4407:1999
ISO 4407:2002 [Cumulative and Differential]
ISO 11218:1993
ISO 12345:2013
ISO 14952:2003
ISO 16232-10:2007 (A, N, and V)
ISO 16232:2018 (A, N, and V)
ISO 21018:2008
DIN 51455:2015 [70%and 85%]
NAS 1638:1964; NF E 48-651:1986
NF E 48-655:1989
SAE AS4059:2011
VDA 19.1:2015 (A, N, and V)
VDA 19.2:2015
選択した規格に準拠してライブで計算され、全体のコンタミネーション解析結果が表示されます。 |
結果はマウスをクリックするだけで、あらゆる規格に合わせて再計算できます。 |
オペレーターは自分の検査データを簡単に編集できます。削除、分割、統合などのパワフルなソフトウェアツールにより、簡単にデータの編集ができます。
検査処理で取得した各粒子の画像を選択するだけで、高さ計測結果が分かる自動計測モードやフィルターの基準面からフォーカス移動を行い粒子のピント位置を指定するマニュアル計測モードでも計測可能です。 |
社内の業務標準に従った評価に必要な条件を簡単に作成&登録できます。レビュー時には、工業規格を含めた複数の基準で評価することも簡単です。
工業規格や社内の業務標準に準拠したレポート | CIX100はドイツ、フランスを含めた16種類のグローバルな工業規格に対応したレポート作成が可能です。社内の業務標準に対応するためのカスタマイズや多拠点の共有だけでなくなども容易なテンプレートを利用したレポート作成も可能です。また、過去に検査した結果データの検索、再レビューやそれに伴うレポートの再編集なども簡単な操作で行うことができます。
|
既に作成済みの添付テートリストから選択するだけ | OLYMPUS CIX100のスマートで洗練されたレポート作成ツールでは、初期設定のテンプレートを利用することによって経験の浅いオペレーターでも短時間でプロ仕様のレポートを作成できます。利用可能なすべてのテンプレートが明確に表示されます。 |
従来、レポート作成には、画像の撮像や測定より手間が掛かることがありました。CIX100でレポート作成するには画面に表示されるリストから必要な工業規格のテンプレートを選択するだけ。特に知識や経験がなくてもスマートで洗練されたレポートを迅速、簡単に繰り返し作成できます。編集も簡単で、レポートはMS WordやPDFに保存できます。 |
レポートのエクスポートもマウスをクリックするだけで簡単です。オペレーターは用途や必要性に合わせて、MS WordやPDFのフォーマットなどレポートのエクスポートを選べます。 |
プロセスのモニタリングや結果の再確認など検査データやレポートは一定期間、保存する必要があります。CIX100はこれらのデータを圧縮して保存できるのでより長い期間システム内にデータを保持できます。 |
レポートには検査条件やサンプルの情報など必要なデータを出力することができます。 |
レポートには、工業規格に準拠したクラス分類に基づいた検出粒子数など詳細結果の出力も可能です。 |
直観的なページレイアウトで印刷や電子データのレビューも効率的です。検出した粒子は大きい順に並べて出力されます。 |
本体 | 電動フォーカス |
| |
照明 |
| ||
対物レンズ |
| ||
フィルター部*1 |
| ||
粒子標準デバイス (PSD) 部*2 |
| ||
コントローラー |
| ||
モニター |
| ||
対応言語 | 日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、韓国語 | ||
対応規格 | ISO 4406:2017; ISO 4407:1999; ISO 4407:2002 [Cumulative and Differential]; ISO 11218:1993; ISO 12345:2013; ISO 14952:2003; ISO 16232-10:2007 (A, N, and V); ISO 16232:2018 (A, N, and V); ISO 21018:2008; DIN 51455:2015 [70%and 85%]; NAS 1638:1964; NF E 48-651:1986; NF E 48-655:1989; SAE AS4059:2011; VDA 19.1:2015 (A, N, and V); VDA 19.2:2015 | ||
検査機能 |
| ||
レビュー機能 |
| ||
レポート機能 |
| ||
定格 | 電圧 | 125V AC (100-120V AC 地域) または 250V AC (220-240V AC 地域) 、50/60Hz | |
電流 | 6A : 顕微鏡、モニター | ||
質量 | 約43.8kg(顕微鏡、コントローラー、モニター) |
*1 検査対象のメンブレンフィルターを装着すること
*2 PSDを装着すること
You are being redirected to our local site.