TomoViewは、超音波信号の検査プラン設計やデータ収集とその画像化を行うPCベースのソフトウェアです。
TomoViewは、超音波の検査プラン設計やデータ収集とその画像化、データ解析を行うPCベースのソフトウェアです。超音波のパラメーターを自在に設定し、さまざまなビューを表示させることができるため、産業用途から研究用途まで幅広い分野で使用されています。 TomoViewは、オリンパスの超音波(UT)および超音波フェーズドアレイ(PA)探傷装置の検査によるデータ収集を行い、ユーザーの機器構成にもフレキシブルに対応可能です。 |
対応する探傷装置(PA、UT)
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Microsoft Windows、XP、Vista、7に対応しており、ハイエンドのデスクトップ型ワークステーションだけでなく、ノートPCでも効率良く動作します。大容量のデータファイル(Windows 7, 64bitで2GBまで)の処理も可能です。
TomoViewは、一般的な超音波、フェーズドアレイ(パルスエコー、ピッチキャッチ、透過)、TOFDなど多様な検査技法を用いた検査で使用可能です。超音波検査にTomoViewを取り入れることにより、検査アプリケーションに合わせてフレキシブルに検査方法を設定することができます。
柔軟性に優れたフェーズドアレイ構成アドバンスド・カリキュレーターは、有効な機能の一つで、事前に登録されているウエッジ、プローブ、材料のデータベースに基づき、1-Dリニアアレイ、1-D環状アレイ、2-Dマトリックスアレイプローブの屈折角を簡単、高精度にプログラムします。 |
アドバンスド・カリキュレーターにより、平面形状や円形形状用のセクター、リニア、深さスキャンで使用可能で、ダイナミック・デプス・フォーカシング(DDF)に対応します。さらにOmniScan探傷器対応のフォーカルロウ・ファイル(.law)の作成にも使用することができます。 |
生成されたビームは画像化され、重要な検証ツールとして使用できます。アドバンスド・カリキュレーターのオプションである音場シミュレーションモジュールでは、2-Dまたは3-D画像で空間的な回折界のシミュレーションが可能です。
TomoViewをオリンパスFOCUS LTと組み合わせて使用することにより、次のような機能を強化することができます。
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TomoViewは、画像や測定値の表示レイアウトを自由にレイアウト設定することができます。各ビューにてコンテンツを構成し、そのコンテンツを他のビューに転送したり、レイアウトとして保存することができます。このレイアウトは、TomoViewマネージャーからいつでも読み込むことができます。
TomoViewでは、幅広い選択肢の中からさまざまな測定値を選択することができます。すべての測定値を簡単にMicrosoft Excelファイルにエクスポートでき、ユーザー設定による計算を行った後、TomoViewにインポート可能です。これにより、ユーザーが設定した測定値を直接TomoViewの画面にインポートすることができます。
TomoViewマネージャーは、TomoViewのさまざまな機能の中でも特に便利なツールです。
グループの追加、削除、変更、グループ・ゲートの切り替えを簡単に行うことができます。また、A-スキャンやゲートのパラメーターだけでなく、全ゲインを簡単に変更することができるインターフェースを備えています。
TomoViewはフレキシブルな設定が可能で、検査方法に合わせて取得したデータをさまざまな表示形式で表現することができます。
さらに、便利なテンプレートレイアウトを利用可能で、新たに作成したレイアウトファイルは、簡単に変更、保存ができ、探傷モードや解析モードでもすばやく読み込むことができます。各ビューはコンテキストメニューから自在にカスタマイズが可能です。
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高PRFを原因とするゴーストエコー | インターリーブにより残留エコーを除去 |
高速な検査速度を実現するために高PRFのフォーカル設定が必要なアプリケーションにおいて、TomoViewビーム・シーケンサー・モジュールを使用し、フォーカルロウのトリガー順を変更することができます。この機能は、上記のような条件下で生じやすい残留エコーを軽減することができます。
ダイナミック・デプス・フォーカシング(DDF)は、動的にビーム形成を変更することにより分解能を向上します。これにより、必要な検査速度を維持しながら欠陥検出分解能を改善することができます。 ダイナミック・デプス・フォーカシング(左)と、標準フォーカシング(右)。 |
コンディショナルA-スキャンとは、アラームを検出した場合にのみA-スキャンを記録する機能です。この機能は、重要なデータがあるエリアでのみA-スキャン表示を記録することができるため、1回の探傷で広いエリアの探傷を可能にします。 |
TomoViewソフトウェアは、検査プランの設計やデータ収集だけでなく、取得データを詳細、高精度に分析することができます。シンプルな欠陥サイジングやレポート作成から、より詳細な解析まで、柔軟で包括的に対応することができます。
各種新機能の追加により、TomoView 2.10はさらにグレードアップした高い分析を可能にします。
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容積ビューを複数の画面によりわかりやすくデータ表示し、効率的に解析できる容積合成機能があります。 |
TomoView 2.10は、高度な解析アルゴリズムにより収集データをさらに詳しく解析することができます。
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雑音環境でも優れたC-スキャンデータの表示が可能な各種マトリックスフィルターがあります。 |
複数のデータファイルを一つのファイルに合成し、同時に解析することが可能なので、解析処理をより効率的に実施することできます。
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異なるC-スキャンを一つのC-スキャンに合成可能です。合成前の複数のC-スキャンデータの最大または最小振幅値、検出深さのいずれかを選択して表示することができます。 |
異なる音響ビームを一つのグループに統合し、検査部全体をクリアに表示し欠陥指示の解析を簡易化します。
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マトリックスフィルターツールは、周囲に配置したポイントを使ってデータ処理することにより、C-スキャンデータにおけるノイズを低減する機能です。ノイズの多い検査画像になりがちな複合材料の検査に有効な機能で、クリアなデータ表示を可能にするため、ノイズの多いデータファイルの解析に適しています。
SNR(Signal-to-Noise Ratio)機能
TomoViewには、SNR機能が付いています。SNR解析ユーティリティーは、C-スキャン表示上にある基準エリアのノイズレベルを評価し、ノイズより上にある欠陥指示のある表面積を計算するために使用します。
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ソフトウェア・C-スキャンエディターは、収集したオリジナルデータのカスタムジオメトリーを編集することができます。解析時に検査したいゾーンをカスタマイズすることができるため、複雑な形状の試験体にも柔軟に対応することができます。
バイナライザーツールは、収集データをカラー表示による合格/不合格表示に変換し、データファイルにおける簡単な合否解析のために使用します。
このツールは検査プロセスにて、収集データの視覚解析が必要な場合に特に役立ちます。
使いやすいレポート作成ツール以下のプロセスを繰り返すだけで、容易にレポート作成ができます。
ロゴの変更と検査の特定情報(検査担当者名、検査実施場所、試験体名など)の追加も可能です。関連する検査設定情報を含むhtmlレポートも簡単に作成することができます。 |
レポート作成が完了すると、欠陥指示テーブルは自動的に、.R01形式で保存され、後でTomoViewにアップロードされます。 |
TomoViewは、数多くの用途に対応できる柔軟性に優れたツールです。急速に変化し続けるさまざまな検査用途に適応し、TomoViewの機能性をさらに強化するNDTリモートコントロール・ライブラリーとNDTデータアクセス・ライブラリーを用意しています。
どちらのライブラリーもCOMインターフェイスに基づいているので、異なるソフトウェア環境(Microsoft Visual C++、Microsoft Visual
Basic、LabVIEW、C#、MATLAB)でも関連する機能を実行することができます。
NDTリモートコントロール・ライブラリーの柔軟性とNDTデータアクセス・ライブラリーの利便性を活用することにより、TomoViewをアプリケーションの作成に必要なツールとして利用することができます。
TomoViewとこれらのライブラリーは、車輪・車軸探傷システムの製造に適しています。 写真提供: SCLEAD Science & Technology Co., Ltd. | |
強力なオーバーヘッドスキャナーはTomoViewやライブラリーと組み合わせて、複雑な形状の対象物を検査することができます。 写真提供: Marietta Nondestructive Testing, Inc. | |
最大2GBのファイルサイズとコンディショナルA-スキャン機能を活用することで、大型の検査対象物でも、複数回データを収集をすることなく探傷を実施することができます。 写真提供: CEGELEC |
データアクセス・ライブラリーは、ソフトウェア開発キットで、ユーザーが開発したアプリケーションソフトウェアによるデータファイルの読み込みを可能にします。探傷装置で取得したデータの画像化や処理をする際、ソフトウェアのカスタマイズが必要な場合に特に有効です。
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NDTデータアクセス・ライブラリーは、元データにある未修正の収集データに直接アクセス可能です。探傷データの収集中でも、振幅、位置、厚さ測定値などのデータを読み出すことができます。
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NDTリモートコントロール・ライブラリーは、オリンパスの探傷装置(フェーズドアレイまたは従来型な超音波探傷)を用いて自動化探傷を行う際の、ユーザーインターフェースを開発するためのソフトウェア開発キットです。ライブラリーは、外部のコンピューターから直接TomoViewソフトウェアのあらゆる機能を制御することができます(検査の開始、データファイルの保存、エンコーダーのリセットなど)。 |
NDTリモートコントロール・ライブラリーでは、TomoViewにリモートコマンドを送信するためのカスタムプログラムを作成することができます。
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TomoViewウィンドウを、カスタマイズされたプログラム構成に直接組み込むことができるため、TomoViewを統合した自分の独自のインターフェースを作成することができます。ウィンドウをクリックするだけで、直接、TomoViewのインターフェースにアクセスすることができます。
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NDTリモートコントロール・ライブラリーは、直接、生の収集データに直接アクセスするために使用できます。この機能によって、生データのカスタム処理や保存処理を直接実行することができます。
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モジュール | データ収集 | 解析 |
UT | TomoView 2.10R12 with OSTV PA1 3.0R8 | TomoView 2.10R12 |
PA | TomoView 2.10R12 with OSTV PA1 3.0R8 | TomoView 2.10R12 |
UT2 | ー | TomoView 2.10R12 |
PA2 | TomoView 2.10R12 with OSTV PA2 1.0R11 | TomoView 2.10R12 |
1 ソフトウェアの初回バージョンは、PA2 32:128モジュールおよびPA2 32:128PRモジュールのみ対応です。 PA2 16:64モジュールおよびPA2 16:128モジュールは、次のソフトウェアバージョンで対応可能です。
モジュール | データ収集 | 解析 |
UT | TomoView 2.10R12 with OSTV 1.7R16 | TomoView 2.10R12 |
PA | TomoView 2.10R12 with OSTV 1.7R16 | TomoView 2.10R12 |
機能 | OmniPC 4.1 | TomoView Analysis | TomoView Inspecction | TomoVIEWER |
レイトレーシング | ✔ | |||
オフラインにおけるゲートのピーク選択 | ✔ | |||
メートル/インチ切替 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
複数グループの同時表示(PA、UT、TOFD) | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
拡大表示と縮小表示 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
溶接開先形状オーバーレイ表示の事前設定 | ✔ | ✔ | ✔ | |
情報グループ(測定値)選択 | ✔ | ✔ | ✔ | |
オフラインにおけるデータ管理およびデータ処理 | ✔ | ✔ | ✔ | |
欠陥指示テーブルツール | ✔ | ✔ | ✔ | |
レポート作成機能(カスタマイズ可能) | ✔ | ✔ | ✔ | |
カラーパレットの変更/作成 | ✔ | ✔ | ✔ | |
オフライン厚さC-スキャンツール | ✔ | ✔ | ✔ | |
オフラインTOFD校正 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔* |
TOFDラテラル波(LW)同期ツール | ✔ | ✔ | ✔ | ✔* |
TOFDラテラル波(LW)除去ツール | ✔ | ✔ | ✔* | |
TOFD SAFTツール | ✔ | ✔ | ✔* | |
容積合成ツール(自動/手動) | ✔ | ✔ | ||
ソフトウェアゲイン調整 | ✔ | ✔ | ✔ | |
カスタムレイアウトの作成および保存 | ✔ | ✔ | ||
統計測定のためのゾーンツール | ✔ | ✔ | ||
3Dカーソル | ✔ | ✔ | ||
複数のファイルを同時に表示 | ✔ | ✔ | ||
データファイル合ツール | ✔ | ✔ | ||
C-スキャン合成ツール | ✔ | ✔ | ||
SNR解析ツール | ✔ | ✔ | ||
バイナライザー処理ツール | ✔ | ✔ | ||
マトリクスフィルタツール | ✔ | ✔ | ||
バックウォール-C-スキャンツール | ✔ | ✔ | ||
ヒステリシス補正 | ✔ | ✔ | ||
データグループをテキスト形式(.txt)にエクスポート | ✔ | ✔ | ||
高速フーリエ変換(FFT)計算 | ✔ | ✔ | ||
Microsoft Excelとのデータ交換 | ✔ | ✔ | ||
音場シミュレーション(AFiSiMO) | ✔ | ✔ | ||
ポーラービューの表示 | ✔ | ✔ | ||
A-スキャン再同期ツール | ✔ | ✔ | ||
データ収集 | ✔ |
* バージョン2.10R6以上で使用可能です。
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