概要
ベンチトップX線回折装置BTX™ IIIBTX IIIは、鉱物の主要成分や微量成分を高速かつ高い信頼度で定量分析できる省スペースのベンチトップX線回折装置です。 BTX IIIは独特な小型の試料ホルダーを特徴とし、従来型のX線回折装置に置き換わる、軽量および実質的にメンテナンスフリーの装置です。 このスタンドアロン型装置には、圧縮ガス、水冷装置、二次冷却装置、外部変圧器が不要のため、所有コストを低く抑えられます。 オペレーターは、イーサネットまたはワイヤレス機能を使用して、X線回折装置を他のデバイスに直接接続することができます。 X線回折ツールはSwiftMin®ソフトウェアで稼働し、単一のダッシュボード、事前設定キャリブレーション、容易なデータエクスポート、自動データ転送を用いてワークフローを合理化します。 | ![]() |
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![]() | スピードと感度の向上により迅速な判断が可能強力で直感的なソフトウェアと改良されたX線検出器の組み合わせにより、感度の向上、分析時間の短縮、信頼性の高い結果が得られます。
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試料の前処理が簡単従来のX線回析装置では、結晶のランダムな配向を十分確保するために、大量の試料を細かく潰してペレット化する必要がありました。 それに対して、BTX IIIで使用されている小型の振動式試料ホルダーは、試料チャンバー内ですべての粒子を対流させるので、配向の影響をデータが実質的に受けないようにすることができます。 その結果、装置に必要な試料はわずか15 mgとなり、付属の試料キットを使用して簡単に入手できます。 | ![]() |
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SwiftMin
仕様
BTX III X線回折装置システム仕様
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BTX IIIはユニット自体に組み込まれたソフトウェアなしで稼働します。 ユーザーはワイヤレス接続(802.11 b/g)を介してオペレーティングシステムにアクセスします。 比類のない稼働方法により、分析装置の制御と後のデータ処理に幅広い柔軟性が実現されます。 |
アプリケーション
医薬品
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オリンパスXRD
オリンパスのX線回折装置の仕組みオリンパスのX線回折装置は、独自の方法でX線回折データを迅速かつ容易に収集し、処理します。
オリンパスの装置では、従来のゴニオメーターベースのX線回折モデルで使用されている反射型回折ではなく、透過型回折を採用しています(上の図を参照)。 可動部品を使わずに、独自の振動型試料ホルダーによって、ランダム化を実現しています。 このホルダーは、粉末をランダム化させる(粉体液状化と呼ばれる)一定周波数を生成します。 以下の図に示すように、粉末はマイラーまたはカプトンのいずれか2枚のウインドウの間に入れられます。 ![]() オリンパス独自の対流技法のおかげで、チャンバー内のすべての試料粒子が30秒以内にあらゆる方向にX線ビームを通過します。 この方法で、オリンパスのX線回折装置は、正確なX線回折の重要な要素である100%のランダム化を実現します。 わずか15 mgの試料で解析可能なオリンパスのX線回折装置は、2θ範囲全体を同時に収集できます。 可動部品がないことも、信頼性が高い解析と実質的なメンテナンスフリーに寄与しています。 |