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技術情報

OLS4100の魅力

測定精度の向上

専用対物レンズによる収差の抑制

LEXT専用対物レンズ
LEXT専用対物レンズ
理想的なレンズとは、1点から出た光がレンズを通り、1点で焦点を結ぶレンズです。しかし現実には、理想像と実際の像とにズレ(収差)が生じ、粗さ測定において誤差が生じる結果となっています。LEXTOLS4100では、レーザー波長405nmに最適設計を施した「LEXT専用対物レンズ」により収差性能を改善し、サンプルの微細な形状を全視野にわたり測定することができます。

斜面検出能力の向上

従来のレーザー顕微鏡では、光の反射率に差があるサンプルの画像化が困難で、特に反射光の戻りの少ない急峻な斜面の高さデータを検出することができませんでした。LEXTOLS4100では、高いNAを誇る専用対物レンズと405nmレーザーの搭載により、今まで測ることのできなかった急峻な角度のサンプルでも、確実に測定することが可能になりました。
従来のレーザー顕微鏡
従来のレーザー顕微
LEXT OLS4100
LEXT OLS4000
サンプル:ルビー球 視野:126×126um
φ153μmのルビー球を撮影。垂直な面近くまで画像化できていることがわかる。

異常値の低減

光学式測定機では、触針式の測定結果には検出されない突発的なピークノイズが含まれることがあります。これは光学式測定機特有の現象で、レーザー顕微鏡でも発生し、測定誤差の一要因となっています。
LEXT OLS4100では、専用対物レンズの搭載に加え、システム全体のS/N向上策(レーザー発振の安定度改善、受光系アンプ特性改善など)に取り組んだことで、異常値を低減させ、サンプルの形状に左右されない安定した測定結果が得られるようになりました。信頼性が高いといわれている触針式の測定結果とかなりの一致を示しています。


保障される「確からしさ」

繰り返し性と正確さの両立

測定精度を表現する場合、「繰り返し性」と「正確さ」の2つの指標があります。繰り返し性とは、繰り返し行った測定値のばらつきの小ささであり、正確さとは、測定値がいかに真の値に近いかを示しています。LEXT OLS4100は、レーザー顕微鏡としては世界で初めて*「繰り返し性」と「正確さ」の両方が保証され、表面粗さ測定機として高い評価を得ています。
*レーザー顕微鏡において(2008年12月1日現在)。当社調べ。
LEXT専用対物レンズMPLAPON100XLEXT, 50XLEXT, 20XLEXTにおける性能保証です。
繰り返し性と正確さの両立

世界標準に対するトレーサビリティー

信頼性の高い測定結果を得るには、使用する測定機が正確でなければなりません。もし、測定機自体が信頼性に欠けるものであったら、測定結果の信頼性は失われ、製品の品質や性能も保証されません。LEXT OLS4100では、産業技術総合研究所や日本品質保証機構などにおいて標準器の校正(キャリブレーション)を行い、その精度を厳格に管理しています。これにより信頼性の高い測定機として、正確な測定結果を提供しています。
世界標準に対するトレーサビリティ


二つの測定方法への対応

LEXTOLS4100には、「線粗さ測定」と「面粗さ測定」の二つの測定方法があります。レーザー顕微鏡の特長を生かし、観察性能はそのままにサンプルに触れることなく測定し、線粗さ、面粗さの解析を行います。触針式に比べて位置あわせがしやすいので、狙った微小エリアの粗さ測定が簡単に行えます。また、測定に要する時間が短いので、面粗さ測定にも適しています。
二つの測定方法への対応


触針式表面粗さ測定機との等価性

触針式表面粗さ測定機との等価性 触針式表面粗さ測定機の測定標準(JISB0632:2001)では、位相補償フィルターによって波長成分(サンプルの特定の凹凸の周期)を抽出してから、各種解析を行う規定になっています。
たとえば、粗さパラメーターを求める場合、非接触式であるLEXTOLS4100では、位相補償低域フィルターλsを通して短波長成分を、位相補償高域フィルターλcを通して長波長成分を除き、そこから得られたデータ(粗さ曲線)でパラメーター演算を行います。これにより、触針式の測定機との間でデータの等価性が保たれ、測定結果の等価性が確保されています。非接触式では、このような測定標準はありませんが、LEXTOLS4100で触針式と同様のフィルター処理を適用しても同じ結果を得ることができます。測定原理の異なる測定機であっても、測定結果の等価性が確保できているといえます。

搭載パラメーター

パラメーターの互換性

LEXT OLS4100は、触針式と同様の粗さ(二次元)パラメーターを搭載しています。 触針式と同様の操作性、互換性のある測定結果を得ることができます。

断面曲線 Pp, Pv, Pz, Pc, Pt, Pa, Pq, Psk, Pku, PSm, PΔq, Pmr(c), Pδc, Pmr
粗さ曲線 Rp, Rv, Rz, Rc, Rt, Ra, Rq, Rsk, Rku, RSm, RΔq, Rmr(c), Rδc, Rmr, RzJIS
うねり曲線 Wp, Wv, Wz, Wc, Wt, Wa, Wq, Wsk, Wku, WSm, WΔq, Wmr(c), Wδc, Wmr
負荷曲線 Rk, Rpk, Rvk, Mr1, Mr2
モチーフ R, Rx, AR, W, Wx, AW
粗さ(JIS1994) Ra(JIS1994), Ry, Rz(JIS1994), Sm, S, tp

次世代のパラメーターへの対応

LEXT OLS4100は、ISO25178に準拠した粗さ(三次元)パラメーターを搭載しています。 面領域での評価を行うことで、より信頼性の高い解析が可能です。

振幅パラメーター Sp, Sv, Sz, Sa, Sq, Ssk, Sku
機能パラメーター Smr(c), Sdc(mr), Sk, Spk, Svk, SMr1, SMr2, Sxp
体積パラメーター Vv(p), Vvv, Vvc, Vm(p), Vmp, Vmc
横方向パラメーター Sal, Str

 

パラメーターの表現定義

パラメーターの表現定義 表面粗さパラメーターは、表面の微細な幾何学的特性を表わすパラメーターです。最新の規格(JIS B 0601:2013)では、パラメーターを断面曲線(P)、粗さ曲線(R)、うねり曲線(W)に分け、それぞれ断面曲線パラメーター、粗さ曲線パラメーター、うねり曲線パラメーターの3方向から表面性状を定義しています。また、面領域(S)のパラメーターも近年整備されてきており、今後の測定において主流となることが期待されています。

> レーザー顕微鏡 LEXT OLS4100 製品詳細はこちらから
> ナノサーチ顕微鏡 LEXT OLS4500 製品詳細はこちらから

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