技術情報
表面を「創る」

表面粗さ

表面粗さは、加工された表面の状態を示します。
たとえば、部品の表面を表すとき、眼で見たり指でこすったりして、ピカピカして綺麗なもの、艶がなくザラザラしているもの、いぶし銀のようなもの、鏡のようなものなどといった表現を使います。この違いは、部品表面にある凹凸によるものです。
表面には、このような凹凸、つまり粗さがあります。目視や触診ではなく、ピカピカやザラザラの度合いを明確に数値化したものを表面粗さといいます。表面の性質を定める重要な役割を担っています。
部品や素材の表面の凹凸は、加工して意図的に作り出すこともあれば、加工中のモーター振動による刃物のゆれ、刃物の切れ味、加工材料の性質など、さまざまな要因によってできることもあります。凹凸の形や大きさが異なり、幾重にも重なりあっているため、凹凸の違いにより表面の品質や機能に影響を及ぼし、摩擦、耐久性、作動音、機密性といった最終製品の性能を左右する結果となっています。たとえば、組み立て品の場合は、組み立て後の最終製品の摩擦、耐久性、作動音、消費エネルギー、機密性などの製品特性に影響を及ぼし、印刷用紙や外板材の場合は、塗料、インクののり、光沢など品質に影響します。
表面粗さ


表面粗さを、なぜ測定するのか

加工した表面の凹凸の形や大きさが、加工表面の品質や機能、さらには最終製品の性能に大きな影響を与えているため、表面の微細な凹凸を数値化し、管理する、つまり表面粗さを測定することで最終製品の高い性能を維持する必要があります。
表面の凹凸を数値化するには、凹凸の高さや深さ、間隔によって分類し、凹凸を評価します。そして、あらかじめ決められた手法で解析し、工業量で算出します。
表面粗さが良い働きをするか悪い働きをするかは、表面の凹凸の形や大きさ、最終製品の使われ方によって異なります。塗装面では塗料がつきやすく、駆動面では回転しやすく磨耗しにくいなどの、品質や性能において、その部品に適した表面粗さを管理することが重要です。
表面粗さの測定評価は古くから行われており、表面粗さを表すパラメーターも数多く定義され用いられています。加工技術の進歩に伴い、高い品質が求められる今日では、デジタル化した測定機の性能も向上し、多様な表面粗さの評価が可能になりました。
OLS5000

~物理量と工業量~

量とは、大きさを持ち、測定したり、その大きさを比較したりできるものです。測定においては、物理量と工業量に分類できます。
■物理量
物理学で定義され、観察したり測定したりできる量をいいます(質量、長さ、時間、電流、電圧など)。
■工業量
測定方法によって定義される工業的に有用な量をいいます(表面粗さ、表面うねり、硬さなど)。


表面粗さを測定する方法とは

表面粗さを測定する方法には、サンプル表面のワンライン(線)を測定する「線粗さ測定」と、エリア(面領域)を測定する「面粗さ測定」があります。これまでは線粗さ測定が主流でしたが、近年では表面をありのままに見られる、面粗さ測定への期待が高まってきています。

輪郭曲線方式(以下、線粗さと呼ぶ)

輪郭曲線方式
概要
・任意の直線に対して、その部分の表面の凹凸の度合いを測定する

特徴
・ISO/JIS規格に準拠している
・連続した長寸法測定ができる

三次元方式(以下、面粗さと呼ぶ)

三次元方式
概要
・任意の四角形の範囲に対して、その部分の表面の凹凸の度合いを測定する

特徴
・表面をありのままに見られるので、より正確に表面状態をとらえることができる

表面粗さを測定する二つの方式

表面粗さを測定する方法には、大きく分けて「接触式」と「非接触式」の二つの方式があります。

接触式(触針式)

接触式
例)触針式粗さ測定機
触針の先端が、直接、サンプル表面に触れる方式です。触針がサンプルをなぞることにより、サンプル表面の凹凸にあわせて針が上下します。この針の動きをとらえて表面粗さを測定します。触針がサンプル表面を忠実にたどるため、データの信頼性が高いといわれています。

非接触式

非接触式
例)レーザー顕微鏡(焦点検出方式)
代表的なものに光を用いた方式があります。測定機から出た光の反射を読み取り、サンプルに触れることなく測定できます。焦点検出式測定機、共焦点顕微鏡方式、干渉計方式など、さまざまな方式があり、非接触のためサンプルを傷つけることがなく、柔材質や粘性のサンプルでも測定できるメリットがあります。

表面粗さ測定の限界に挑む 「レーザー技術」

極小スポット径の魅力

一般的な触針式の探針の先端半径は2~10μmです。これに対してレーザー顕微鏡のレーザースポットの先端半径は0.2μmと微小なため、触針式の探針では入ることができなかった微細な凹凸の表面粗さまで測定することができます。
極小スポット径の魅力

ふれない、壊さない測定

触針式では、探針がサンプル表面に直接触れるため、柔らかいサンプルの表面を削り取ったり、粘着性のあるサンプルが引っ張られたりして正確な値を得ることができません。しかし、レーザー顕微鏡は非接触のため、表面状態に影響されず、正確な粗さ測定が可能です。

ふれない、壊さない測定1
ふれない、壊さない測定2
触針式では、柔らかいサンプルを探針が削り取ってしまう

レーザー顕微鏡による観察画像
サンプル:粘着性テープ 256×256μm

細い、狭い、面の測定

触針式では、細いワイヤなど狭いエリアを測定することは非常に困難です。しかし、レーザー顕微鏡では正確に位置決めができ、狙った微小エリアの面粗さ測定を簡単に行うことができます。

ふれない、壊さない測定1
ふれない、壊さない測定2
数十ミクロンのワイヤ表面に探針を下ろすことは非常に困難

レーザー顕微鏡による観察画像
サンプル:極細ワイヤ φ50um 対物レンズ100x

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