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溶接部検査におけるパワフルな探傷性能と検査効率を実現する、新たなフェーズドアレイプローブとソフトウェアを発売

2015年07月08日

オリンパスは、溶接部検査の効率を向上させるため、新たなフェーズドアレイ超音波探傷ソリューションを開発しました。この溶接部探傷ソリューションは、フェーズドアレイ探傷器の他、新たなフェーズドアレイプローブ、デュアルマトリックスアレイ(DMA)プローブ、それらに関連するウエッジ、さらにOmniScan探傷器に対応するスキャンプラン設計ソフトウェアのNDTセットアップビルダーとMXU 4.2ソフトウェアで構成されています。この新しいソリューションは、炭素鋼や、オーステナイト、ニッケル、その他の粗粒耐食性素材から成るプレートやパイプの溶接部探傷に適用できます。

新しいA31およびA32溶接検査用プローブとウエッジは、溶接部探傷の簡素化と標準化を考慮して開発され、より広範囲な溶接部の探傷をカバーします。SN比が改善され、人間工学に基づいた設計によりカップリングも強化されました。また、150 °C (300 °F)までの溶接部探傷用に、新しい溶接検査用プローブとオリンパス製のミニホィールエンコーダーに対応する高温ウエッジ・オプションも用意しています。

デュアルマトリックスアレイ(DMA)プローブは、同じコネクター上にあるTRL法 (Transmit-Receive Longitudinal Wave) 音波ビームを生成する能力を備えた二つのマトリックスアレイプローブで構成されています。2.0 MHzと4.0 MHzに対応し、検査対象物の内壁から戻るリターンエコーの検出が困難となるクラッド加工パイプや高減衰材料を検査する場合に特に役立ちます。

NDTセットアップビルダーは、オリンパスのOmniScan探傷器専用に設計されたPCベースのソフトウェアです。このソフトウェアでは、対象となる検査構成に基づいたスキャン設定を、事前にPC上ですばやく簡単に作成することができます。また、このソフトウェアは、A17およびA27プローブと標準ウエッジによるDMA検査設定を含み、また、新機能のコンパウンド・スキャンにも対応しています。コンパウンド・スキャンは、セクタースキャンとリニアスキャンの組み合わせで構成されており、高い検出能力、厚い材料の探傷、高速探傷、セットアップと校正時間の短縮、迅速なデータ解析を実現します。

OminiScanソフトウェアの新バージョンMXU 4.2には、数多くの改良点が含まれています。スキャン速度がより高速化され、探傷器をより効率良く使用できるようになりました。

以上のようなソリューションは、ポータブル超音波探傷器による溶接部検査のために、高速化、信頼性、コストパフォーマンスを満たす最新の検査法として開発されました。近年、フェーズドアレイによる検査の標準規格化が進み、圧力容器やタンク、パイプなどの溶接部検査において、フェーズアレイ法(PA)が放射線法(RT)に代わる有望な検査技術としてますます重要視されています。フェーズドアレイ法は放射線法と比較し、放射線の危険性が無く立入禁止区域の設定は不要、また、検査データをリアルタイムでデジタル保存できるので撮影フィルムの保管も不要、などの利点があり、溶接部の検査効率の向上に貢献いたします。

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