オリンパス株式会社は、科学事業の工業用ビデオスコープ「IPLEX NX」に、航空機エンジンの検査などにおける計測をより簡単に行える「3D表示機能」を搭載したモデルの導入を、2019年5月31日より全世界向けに開始します。
工業用内視鏡は、発電設備や航空機エンジンの内部など、直接目視することが難しく、狭くて奥行きのある対象物の検査に適した非破壊検査機器です。照明付き超小型カメラを搭載した先端部を自在に操作して観察できるため、多くの部品から成るエンジンなども最小限の分解に留めて検査できます。設備メンテナンスから製造部品の品質検査まで、幅広い市場で用いられています。当社ではユーザーの多様なニーズに応えるために、工業用ビデオスコープ「IPLEX」シリーズを2000年から展開しています。
IPLEX NXは、2016年の発売以来、IPLEXシリーズ最高の明るさと高画質、検査の効率化を実現するステレオ計測機能などを搭載する、IPLEXシリーズの最上位機種です。今回、ステレオ計測機能に、高度な計測をさらに簡単に行える「3D表示機能」を新たに搭載します。これにより、計測点の指定がより簡単に確実に行え、効率的で安定した計測を実現します。
概要:
商品名
|
市場導入開始日
|
工業用ビデオスコープ「IPLEX NX」3D表示機能*
|
2019年5月31日
|
*本機能は、IPLEX NX(計測モデル)にソフトウエアをアップデートすることで掲載可能です。
主な特長:
1. 計測点の指定があらゆる角度で可能、計測のやり直しを低減
2. 計測対象を一目で確認、検査時間を短縮化
3. 計測の基準線設定をより確実に行え、安定した計測結果を実現
4. 計測の基準面の信頼性を視覚化、設定も安心
主な特長の詳細:
1. 計測点の指定をあらゆる角度で可能、計測のやり直しを低減
3D表示機能を使えば、2Dの画像では確認しにくい部位も360度回転させて、さまざまな角度から確認できます。計測点の指定をより確実に行えるので、計測結果の確からしさが高まるのと同時に、やり直しの低減につながります。
2. 計測対象を一目で確認、検査時間を短縮化
検査の効率化には、計測のやり直しをいかに低減するかが大きな要素となります。3D表示機能により、計測対象の段差等の状況も一目でわかり、計測点の指定を適切に行えます。やり直しが少なくなり、検査時間の短縮化を図れます。
3. 計測の基準線設定をより確実に行え、安定した計測結果を実現
欠損部位の計測に基準線を引く際、設定がずれていれば、計測結果の信頼性は低下します。3D表示機能により、例えば航空機エンジンのタービンブレードのエッジ部に、狙い通りに基準線が指定されているか、さまざまな角度から確認できるので、計測結果の安定性が高まります。
4. 計測の基準面の信頼性を視覚化、設定も安心
面基準で深さを計測する際、基準面の適切な設定が、安定した計測結果を得るには重要です。カラーマップ表示で計測対象の凹凸などが分かりやすく把握できるので、表面の凹凸が分かりにくい被検体でも、基準面の設定が安心して行えます。
詳細はこちら>