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事例・お役立ち資料

ハンドヘルド蛍光X線分析計が、規制に関連する市場で、適切な試験プログラムの一環として果たす役目


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質問:重金属以外も検出できますか?

蛍光X線分析計は、重さがMg以上の元素を分析するアプリケーションに使用可能です。 しかし対象は重金属に限りません。 下表に蛍光X線分析計で測定可能な元素を挙げます。 PDFを表示

質問:私は地質学者です。このポータブル蛍光X線分析計をフィールドワークに使用できるか教えてください。

消費者製品試験は、ハンドヘルド蛍光X線分析計を使用可能な数多くのアプリケーションのひとつです。 多くの元素に対応する蛍光X線分析計アプリケーションを採鉱・地質学向けに豊富に用意しています。 ウェブサイトにアクセスし、採鉱・地質学に関連する蛍光X線分析計の情報をご覧ください。
http://www.olympus-ims.com/en/innovx-xrf-xrd/geochemistry/
http://www.olympus-ims.com/en/xrf-xrd/delta-handheld/delta-mining/

質問:レアアース元素分析に特化したポータブル蛍光X線分析計はありますか?

蛍光X線分析計はレアアース元素(REE)の試験に使用可能です。 その用途にはDelta-50やX-5000など、50 kV対応の分析計をお勧めします。いくつかの主要REE(La、Ce、Pr、Nd)の検出限界と性能が大幅に向上します。

質問:アルミニウム合金の検査をよく行います。 リチウムが蛍光X線分析計で分析できないことを考えると、アルミニウムとリチウムの合金の検査も無理ですよね?

どのような試料であれ、蛍光X線分析計でリチウムを直接検査することはできません。 ただし、他の元素(Fe、Cu、Znなど)によりアルミニウム合金のグレードが確定的に同定可能であれば、 合金モードソフトウェアでそのグレードを同定可能なので、リチウムが含有されていることを通知します。 しかし、蛍光X線分析計でリチウムを直接検査することはできません。

質問:蛍光X線分析計は表面を測定する手法とのことですが、 どのくらいの深さまで測定できるのですか? 塗装面や陽極処理層(アルミニウム合金)の下にある金属を分析できますか?

軽量プラスチックや軽量有機材料では、透過深度はmmまたはcmのオーダーです。 重いプラスチック(PVCなど)または金属添加物(Ti、Znなど)含有のプラスチック、アルミニウム合金では、透過深度は2~3 mmのオーダーです。 重い金属合金(Ti、Feなど)では、透過深度は100 um台、もっとも重い金属(金、鉛など)では10 um台のオーダーです。

表面層下透過試験は、表面の状態(腐食、汚染、塗料、陽極処理)に関係なく、表面層の含有物、厚さ、基層中でどの元素を試験するかによって左右されます。 表面被膜を落とし何も付いていない基層を常に試験するようお勧めします。 表面被膜は、特にMgやAlなどの軽元素が基層に含まれている場合、元素を一部またはすべて遮蔽するおそれがあります。 表面被膜が薄く基層の元素が重い場合(Pb、Snなど)、 被膜浸透試験は場合により可能ですが、可能であることをユーザーが確認する必要があります。 もう一度念を押しますが、最良の結果を得るには、かならず汚れも被膜もない均質な試料を試験するようお勧めします。

質問:蛍光X線分析計と湿式化学の結果に直接的または間接的な相関性はありますか?

蛍光X線分析計と湿式化学の結果に相関性を得ることは可能です。 相関性は、均質な材料を扱う際にもっとも良好になります。 蛍光X線分析計機器のキャリブレーションに材料の試料種が一致するときは、多くの場合に相関性が強く表れ、30%以上になります(IEC文書ではスクリーニングレベル前後の緩衝領域を広くとり30%を選択)。 材料の種類がキャリブレーションにぴったり一致しない場合、蛍光X線分析計と湿式化学の結果にずれがあっても、キャリブレーションに合わせ調整することで補正可能です。 たとえば、湿式化学の結果に良好な相関性が見られても、蛍光X線分析計の結果が20%高い値にずれている場合、蛍光X線分析計のキャリブレーションを調整し、独立した試験に結果を合わせることができます。

質問:蛍光X線分析計を濃縮ジュースに使用できますか?どんなリスクがありますか?

蛍光X線分析計は、ジュースの濃縮物も含め、液体や食品産物の試験に使用可能です。 しかし、蛍光X線分析計が有用かは、何を見つけるかで左右されます。 重金属(Pb、Hgなど)を探す食品安全アプリケーションでは、分析計の検出限界より規制基準が低いことが通例です。 蛍光X線分析計の検出限界はppmの範囲ですが、食品中の重金属の限度は、通常ppb以下です。 高度の汚染レベルは検出できますが、重金属の含有量を基に食品摂取の安全性を保証することはできません。

しかし食品や土壌の栄養分を探すアプリケーションでは、蛍光X線分析計が有用な場合もあります。 食品中のPとCaは、蛍光X線分析計で検出可能です。Pの検出限界は200~300 ppm、Caはおよそ50 ppmです。

質問:X線を照射する操作に危険はありますか? ハンドヘルド蛍光X線分析計の使用に認証を受ける必要がありますか?

蛍光X線分析計機器を適切に使用する限り、ユーザーが被曝するX線量は、日常生活でのバックグラウンド放射線の量に及びません(または同等)。 ハンドヘルド分析計は安全に使用できるよう多くの機能を備えています。一例として、ユーザーが分析計を空中に向けたり、試料がない状態で試験を行うのを防ぐため、センサーを搭載しています。 ただし、試験中は、手や体の一部を分析ウィンドウの周辺から遠ざけるなど、適切な安全対策を心がける必要があります。

認可の要件は地域により異なります。 お住まいの地域の弊社販売員に連絡し、地域に固有の要件についてお尋ねください。

質問:蛍光X線分析計をセラミックスの分析に使用可能ですか?

検出限界に収まる金属を探す限り、蛍光X線分析計を使用しセラミックスを試験することができます。 セラミックスの検出限界は土壌試料とほぼ同じで(X線透視で得られるマトリックスの種類が類似)、土壌の検出限界の情報は弊社のウェブサイトでご覧になれます。

http://www.olympus-ims.com/en/xrf-xrd/delta-handheld/delta-env/

質問:InnovXハンドヘルド機器で、SEM(走査型電子顕微鏡)と同様に EDXなどのグラフィックデータを作成することができますか?

ハンドヘルド蛍光X線分析計を使用して表面の元素マップを作成することは可能ですが、画像の作成にはサードパーティーのソフトウェアパッケージが必要です。 蛍光X線分析計のビーム焦点サイズは10 mmで3 mmまで絞ることができ、空間分解能は3 mmが最高です。 SEMの分解能に匹敵する詳細な表面のマップ画像は作成できません。

ハンドヘルド蛍光X線分析計で元素マップを作成する場合、環境保護のため汚染を除去したり地球化学的特性を評価するために、屋外の広い領域で使用されるのが一般的です。

質問:LODとは何ですか?どのように活用すればよいですか?

LODとは、分析計で正確に検出可能な物質の最小濃度です。 LODは、他の元素の干渉が少ない均質な物質、要するに理想的な試料を用いて決められます。 LODは、試料の種類や状態が異なれば変動します。 各種のアプリケーションの検出限界情報は、弊社のウェブサイトに掲載されています。

環境分析
消費者製品の分析

質問:蛍光X線分析計は液体の試験に使用可能ですか?


蛍光X線分析計は、ほとんどの試料種を試験することができます。試料を蛍光X線分析計のウィンドウの前に置くことができれば、蛍光X線分析計で分析が可能です。 目的は、試料中の試験対象物を同定することです。 対象物は元素(重さがMg以上)で、ppmレベル以上の濃度で存在することが必要です。 検出限界は材料により異なるため、検出限界が試料種に対応することを確認することも必要です。

蛍光X線分析計で試験可能な元素の情報は弊社のウェブサイトに掲載されています。

質問:炭素繊維強化プラスチック表面のフッ素やシリコーンは検出可能ですか?

プラスチック試料中のシリコーン(Si)元素は蛍光X線分析計で試験可能です。検出限界は、最も高い場合で、目安としておよそ0.1%です。 フッ素(F)は、ハンドヘルド蛍光X線分析計では試験できません。

質問:1. 被覆や塗装が付いているアルミニウム合金部品や材料を蛍光X線分析計で検査する場合、正確に測定するには、基層が露出するまでやすりを掛ける必要がありますか?それとも、十分な深さまで透過しますか?

被覆や塗装が付いているアルミニウム合金の場合、一般的に、表面の被膜や塗装を落とし何も付いていない基層を試験することをお勧めします。場合により必須となります。 アルミニウムは軽金属なので、X線が減衰し表面塗料に容易に吸収されてしまうからです。 一般的に、被覆を通して、アルミニウム合金のグレードを同定することはできません。 合金中の重い元素のいくつか(鉛やすずなど)は、被覆を通しても同定可能ですが、被覆は測定に干渉するおそれがあります。

質問:蛍光X線分析計のビームはどのくらい深く透過しますか、単純に言って、どのくらいの深さまで「見る」ことが可能ですか? 試料の支持材として何を使えばよいですか?

X線の透過深度は試料材料により異なります。 軽量プラスチックや軽量有機材料では、透過深度はmmまたはcmのオーダーです。 重いプラスチック(PVCなど)または金属添加物(Ti、Znなど)含有のプラスチック、アルミニウム合金では、透過深度は2~3 mmのオーダーです。 重い金属合金(Ti、Feなど)では、透過深度は100 um台、もっとも重い金属(金、鉛など)では10 um台のオーダーです。

試料が透過深度より薄いと、支持材中の元素や試料の背後にあるものが蛍光X線分析スペクトルに出現するおそれがあることに注意してください。 試料を支持する最適な方法は、分析計を上に向け、試料を分析計のウィンドウに置くことです。そうすれば支持材は不要です。 この方法で試験ができるよう、Olympus Innov-Xには試験用遮蔽スタンドを用意しています。特に小さな成分や試料の試験に役立ちます。

質問:蛍光X線分析計1台で金属と油圧油を試験できますか?

はい、蛍光X線分析計は金属合金と油圧油をどちらも試験可能です。 もっとも広く使用される金属アプリケーションは、合金グレードの特定(測定された化学的内容に基づき合金のグレードを決定)、およびある金属を合金から見つける化学分析です。

油圧油については、P、S、Clなどいくつかの軽元素や、摩耗金属が油圧油中に存在するかを試験することができます。 合金試験 と油圧油試験の詳細は

弊社のウェブサイトでご覧になれます。

質問:自動車産業について:HH XRFテクノロジーの大きな利点は何ですか?

蛍光X線分析計は金属同定以外にも、EUの使用済み自動車(ELV)指令をはじめとする環境規制への適合支援という点で自動車産業に有用です。この指令は、目的の規制物質(鉛、カドミウムなど)を対象としたRoHSと同じ類です。 下記の項目の詳細をリンクからご覧になれます。
金属同定

規制物質に関する蛍光X線分析計の情報(ELVも含む)

欧州委員会のELV関連情報

質問:アルミニウムなど軽金属の試験に何kV必要ですか?そのkVで安全ですか?

アルミニウム合金の試験では、一般的に設定照射回数は1回または2回、使用電圧は高電圧(25~40 kV)および低電圧(およそ10 kV)です。 低電圧は、アルミニウムの含有量を試験する場合にのみ使用します。 ハンドヘルド機器はこの設定で安全に使用できますが、適切な安全対策を常に講じる必要があります。 Olympus Innov-Xの販売代理店が、製品納入と設置の一環として安全トレーニングも提供します。

質問:蛍光X線分析計は、ベアリングなどを対象とした工業向けアプリケーションに使用可能ですか?

蛍光X線分析計は、多種多様な工業向けアプリケーションに使用可能です。 ベアリングの試験では、規制元素(消費者製品試験と同じ)を試験したり、合金の化学組成、グレードを同定したりすることができます。 合金グレードの同定と規制元素の試験の詳細は、弊社のウェブサイトでご覧になれます。

質問:電気機器を試験する際、均質にする必要がありますか?

蛍光X線分析計で最良の結果を得るには、常に均質な材料を使用するようお勧めします。 通常キャリブレーションは別の均質な材料を基準として行われ、分析計のソフトウェアも均質であることを想定しています。 そのため蛍光X線分析計試験では、原材料や、できれば分解した状態のコンポーネントを扱うようお勧めします。

ただし、蛍光X線分析計は非均質な電子コンポーネントの試験によく使用されます。 1例として、ハンドヘルド蛍光X線分析計では、多くの場合、ひとつの関心領域で的を小さく絞って分析が行われます。 そのため、プリント基板(PCB)の半田付け箇所に絞って試験を行うことが可能で、分析計の照射X線で主に半田材を、または半田材のみを試験します。

もうひとつよく使われる用途として、非均質な電気コンポーネントの定量スクリーニング試験があります。 たとえば、表面実装のコンポーネントを製造する際、鉛を含有しない半田ではなく鉛を含有する半田を使ったと仮定します。 ハンドヘルド蛍光X線分析計では、半田のみに含まれる鉛の含有量を正確に測定することはできません。鉛の信号は他の全材料の信号による影響で減弱するからです。 しかし、蛍光X線分析計で試料中の鉛の有無さえ検出できれば、鉛が、鉛を含有しない半田で製造されたコンポーネントで読み取られた値を大きく超えている場合、値が40%、4%、または0.4%でも問題ではありません。不良品であると判明したので、製造者は追跡試験を行う必要があります。 追跡するには、コンポーネントから半田をはがし(可能な場合)個別に試験を行います。同じバッチに属す完成前製品の半田を試験し、個別に試験した半田材をラボで分析し確認します。

質問:試験可能な最小表面面積(cm2)はどれくらいですか?

XRF Deltaの焦点サイズはおよそ直径10 mmなので、分析領域はおよそ0.8 cm2です。 小焦点も使用でき、その場合、焦点サイズは3 mm、分析領域はおよそ0.07 cm2です。 小焦点に絞る場合、一般的に検出限界は大焦点より高くなりますが、小さな領域しか試験しないので、試料から得られる情報は少なくなることに注意してください。

質問:製品にどのような特性があると蛍光X線分析計スクリーニングの結果が「不確定」になりますか?

蛍光X線分析計の読取値が不確定になる場合は2つあります。

1)蛍光X線分析計の結果がスクリーニングレベルに近い場合 たとえば、Pbの限界レベルが1000 ppm、スクリーニングレベルの設定値が700 ppm(合格)および1300 ppm(不合格)の際、測定値が900 ppmの場合
2)蛍光X線分析計の結果で、ある化学的形状においてのみ制限されている元素のレベルが高い場合 たとえば、Brの限界レベルが300 ppmで測定値が5000 ppmになり、制限される化合物はBrを含有する難燃剤であり、単独のBrではない場合 Brの存在量は蛍光X線分析計でわかりますが、どの化学式の形で存在し、どの分子に結合しているかはわかりません。

(1)の「不確定」範囲は、スクリーニングレベルの前後にユーザーが設定する緩衝領域により異なります。 IEC 62321は、均質な材料には+/-30%、合成材料には+/- 50%と、広く設定するよう推奨しています。 どの試料には追試の必要がないか、どの試料を不良品と見なし修正措置を行うか、合否を判定するためどの試料に追試が必要かを正しく判断できるよう、ユーザーの責任で、不確定とする範囲をどのくらい広く設定するかを決めてください。

質問:700-3×シグマは何を意味しますか? こういうことでしょうか?たとえば、1000-3×シグマでは、0~700は合格、1000+30% =1300なので1300以上は不合格。

これは、RoHSのスクリーニングを行う際、蛍光X線分析計での試料のスクリーニングレベルをどのように設定するかを示す理論体系で、IEC 62321のガイドラインから引用しています。 鉛(Pb)を例にとると、スクリーニングの推奨ガイドラインは限界レベル+/- 30% + 3シグマです。 したがって、合格するには蛍光X線分析計の結果が700 - 3×シグマより小さくなければならず、1300 + 3×シグマでは不合格となります。 「シグマ」は機器の不確かさを表し、読取値ごとに算出され、通常、読取値といっしょにユーザーに表示されます。

「不確定」範囲(700 - 3×シグマ~1300 + 3×シグマなど)は、 スクリーニングレベルの前後にユーザーが設定する緩衝領域により異なります。 どの試料には追試の必要がないか、どの試料を不良品と見なし修正措置を行うか、合否を判定するためどの試料に追試が必要かを正しく判断できるよう、ユーザーが責任をもって、不確定とする範囲をどのくらい広く設定するかを決めてください。

質問:ハンドヘルド蛍光X線分析計の価格は?

Olympus Innov-X蛍光X線分析計に関心をお寄せいただきありがとうございます。 価格はモデルとアプリケーションにより異なるため、弊社の販売チームにお問い合わせのうえご確認ください。

質問:ステンレス鋼、ニッケル、クロムの含有量が多い二重合金鋼を試験する場合、X線管の最大電圧はどのくらいが推奨されますか? 40、45、それとも50 kV? この種の材料について試験に違いがでますか?

鋼鉄が試験の主な試料種であれば、X線管の最大電圧は合金の試験にあまり影響しません。 X線管の最大電圧(40/45/50 kV)の違いが影響するのは、主に検出限界が微量レベルの場合で、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、すず(Sn)、アンチモン(Sb)のほか、合金の試験でめったに現われないひと握りの元素を試験する場合です。 X線管の最大電圧の仕様は、主に消費者製品の試験、環境と採鉱のアプリケーションに影響しますが、合金の試験で要因になることはめったにありません。 実際、ほとんどの合金試験テストは、メーカー規定の40 kV以下の電圧で行われますが、40 kVより高い電圧を出力するX線管を搭載した機器を入手しても、有利に働くことは通常あまりありません。

質問:試料の温度は結果に影響しますか?

試料の温度は、通常蛍光X線分析計の結果に影響しません。 ハンドヘルド蛍光X線分析計には稼働の周辺温度範囲 (-10~50℃など)が規定されています。 しかし、この温度範囲から外れても適切に試料を試験できるアプリケーションが開発されています。 一例として、ハンドヘルド蛍光X線分析計を使用し、石油化学プラントの金属表面が800 Fにもなる使用中の配管を試験することができます。 分析計を保護するため、試験は短時間で行う必要があり、他の注意事項も守らなければなりません。ただし、温度が極端に高い/低い試料を試験しても結果に影響することはありません。

質問:重金属の汚染物質を含有するオイル層を含んだ製品があり、その状態で顧客に出荷する場合でも、試験前に試料を清掃する必要がありますか?

蛍光X線分析試験の試料調製レベルは、試験の種類、目的元素により異なります。上記のように、重金属を含有する可能性のある油が表面に存在する状況では、試験の前に表面を清掃することを強くお勧めします。 オイル層中の元素(鉛など)は何であれ結果に表れ、最終結果への影響は、存在する元素量と層の厚さにより左右されます。 オイル層が含有する元素が、基層中の目的元素と異なっていても、オイル層が基層を遮蔽すると、基層中の元素の読取値が減弱するリスクがあります。

オイルで被覆されている場合、蛍光X線分析計のウィンドウが汚染されるリスクもあります。 ウィンドウは清掃も交換も可能ですが、できる限り汚染を避けるのが最善の策です。

質問:たとえば、高リスクのサプライヤーから部品を入手した場合、高リスクの部品のみを試験すべきか、それとも中リスクの部品も試験すべきか、試験を実施するロット数や反復試験の回数はどのくらいが適切かなど、試験のサンプリング計画について助言を受けることができますか?

サンプリング計画は、かならず材料とサプライヤーのリスク評価に基づき策定する必要があります。 リスクが中程度以上であれば、材料のサンプリングを実施すべきです。 Mil-STD-105Dに記載の一般的なサンプリングサイズを、サンプリング計画に用いることができます。

質問:中国など海外から輸入した製品を受け取る倉庫にハンドヘルド蛍光X線分析計を備え、無作為にスキャンを行うことを勧めますか?

その方法は、合理的な試験プログラムを実施するには適しています。 可能であれば、材料のスクリーニングは、サプライヤーが出荷する前に実施するべきです。

質問:当社は製品をすべて中国で製造しています。 法令順守担当の中国のエンジニアによると、RTPやRoHS 2に準拠した工場検査に関連するトレーニングプログラムは、まったく見つからないないそうです。 御社は、中国でトレーニングプログラムを提供していますか?

Intertekが、合理的な試験プログラムの実施用にトレーニングを全世界で提供しています。ハンドヘルド蛍光X線分析計を正しく操作するためのトレーニングもあります。

質問:電子機器を試験する際、均質にする必要がありますか?

電子機器のスクリーニングで、ある物質が存在するか確認できますが、確定的な結果を得るにはコンポーネントを均質な形態にする必要があります。

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