
フェイズドアレイを使用したパイプライン円周溶接の自動超音波検査
ASTM E-1961、DNV2000 OS-F101およびAPI 1104コードに適合:
- 高速スキャニング速度:毎秒100mm
- 36インチのパイプ溶接の検査時間:4分以下
- さまざまなパイプ径、板厚、溶接形状に柔軟に対応
- 従来の検査手法に比べ、低コストで検査が可能
- 高い信頼性
- 1つの特定冶具でさまざまなサイズの測定径に対応
- 特殊なスキャン検査に最適
PipeWIZARD®
円周溶接検査システムの概要
ガスパイプラインは高張力鋼でできており、ほとんどの場合、パイプは通常自動溶接を使用し、現場で円周溶接を行います。その後素早く検査、コーティングして埋められます。建設周期が厳しいため、溶接欠陥を素早く検出して分析する必要があります。
ここ数年、RTに代わり、自動超音波検査(AUT)が世界中のガスパイプラインの溶接検査の主流になっています。AUTには、優れた検出とサイジング機能に加え、低リジェクトレートが備わっています。
建設周期は、次のような要素で制約を受けます。
- 検査時間:陸上での検査許容時間は4分以下(スキャナ取り付け、スキャン実行、スキャナの取り外し、次の溶接)
- データ分析:データは次の溶接に移動する前の分析に必要となります。これはリアルタイムで溶接の合格 / 不合格を出さなければならないことを意味します。
- データ保存:規制的に検査を実施するため、検査サイクルごとにデータを保存することが不可欠です。
これらの制約はAUTによって完全に解決できます。
規定 
キャプション:平底ホールやその他の基準リフレクタ(ASTM 1997)を持つ較正ブロック
1998年にASTMはASTM E-1961-98を公表しました。この規格は、ゾーン識別、迅速なデータ分析、特殊較正ブロック、セットアップ手順など、円周溶接の自動超音波検査に関連する主な機能について定義したものです。E-1961はECA(技術的最重要分析)の使用方法を対象にしたものです。1999年に米国石油協会は、RTに加えて円周溶接の機械化された超音波(UT)をカバーしたAPIの19版を発表しました。
すべてのPipeWIZARD製品は、ASTM E-1961に準拠したものとなり、そのためAPI 1104にも準拠していると判断されます。さらにPipeWIZARDは、沖合でのAUT規定であるDNV2000 OS-F101にも準拠しています。これらの仕様によれば、状況によってサイジング能力や分解能が優れたものとなります。
AUTのメリットと特長 
AUTは、世界中のパイプラインの円周溶接検査に使うRTに代わろうとしています。従来のAUTのメリットは、次の通りです。
- 被爆による人体への影響がない
- リジェクションレートを低減する溶接の優れた制御処理
- ECAを使用し、大きな欠陥検査の実施が可能、またリジェクションレートを低減
- 高速検査
- 特別な出力表示で素早く、信頼性の高いデータ分析が可能
- 沖合で機械化された超音波検査手法は、RTより高い分解能を提供
- フェイズドアレイを用いることにより従来のAUTに比べて、さらにメリットを提供
円周溶接検査用フェイズドアレイのメリット - 小型軽量化したプローブパンは、2インチまでカットバック可能
- 1つのPipeWIZARDで、周波数帯域、セットアップファイル、ウェッジを変更しながら2~56インチまでの直径範囲のパイプをスキャンすることが可能
- 標準PipeWIZARDは、6~50mm(0.25~2インチ)までの肉厚パイプのスキャンが可能
- 検出エリアおよび縦方向のサイジング領域が拡大
- 小型プローブパンを使用するため、スキャン時間の削減が可能
- 溶接断面形状、パイプ径または肉厚への対応は、適切なセットアップファイルを呼び出すことによって適応可能
- バックエコーを利用し、カップリングチェックが可能
- セットアップウィザードの自動セットアップが可能
- 特殊用途に対応(次ページ参照)
リアルタイムに近い出力表示 - 画面がスクロールすることにより、素早い解析と分析が可能
- 溶接部は、「オープンアウト」アップストリーム側およびダウンストリーム側を表示するための状態になっています。
- 各領域は、振幅と伝播時間(TOF)をツインゲートのストリップチャートとして表示
- Bスキャン表示、ルートの多孔表示やキャップ部位表示が可能
- オプションのTOFD表示により、より的確な欠陥のサイジング、方向性を解析することが可能
- 画面右側のカラーストリップチャートはカップリング状態を示します。
- 最大128チャンネルが使用可能
 キャプション:19.1mm較正ブロックのJ-bevelタイプの溶接断面の領域識別
フェイズドアレイとは
フェイズドアレイは、超音波を発生させて受信する電子ビームを利用したものです。アレイの各エレメントのパルスを個々に発信させたり遅延させたりすることにより、さまざまなビーム角度に制御および焦点距離を設定することが可能です。
一連のフォーカルローを用いて従来の超音波と同じ手法で溶接スキャンができますが、アレイ探触子を2つ用いることにより、さらに優れた検査が可能です。セットアップは探触子の位置を調整することなく、読み込み実行可能です。電子スキャンを用いることにより、TOFD検査、高度な画像処理、溶接部の検査を可能にします。


キャプション:自動解析ソフトウエア  キャプション:欠陥溶接の出力表示
欠陥解析 - 信号が設定されたしきい値を超えると、振幅波形はカラーになりオペレータに注意をうながします。
- 欠陥信号を検出した領域を演算し、即時にサイジングされます。
- 欠陥長は画面から直接測定可能です。
- 溶接の欠陥深さ位置は伝播時間情報(カラーバー)から判断できます。
- 特性は振幅、領域、適切な領域とTOFDからのTOFデータから示されます。
- 溶接部の全面探傷は、60エレメントのアレイプローブを溶接線に対し、またぐように設置します。そのアレイ探触子または測定手法に最適な探触子を用い、TOFDの検査、その他の走査検査の実施が可能です。プローブパンは溶接線の太さに応じ、必要なプローブを追加できるように設計されています。さらにTOFDまたは振幅によるサイジング手法を使用することもできます。

溶接検査 |
ジョイントタイプ
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円周溶接
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パイプ径
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2~56インチ
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厚さ
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6~50mm(オプションで50mm以上のパイプの測定も可能)
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溶接デザイン
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CRC-Evans、J-bevel、その他(手動溶接)
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 2~6インチの範囲をカバーするリング型スキャナ
キャリブレーション
さまざま欠陥のキャリブレーションブロック:フィールドで欠陥予測をシミュレートするため、擬似欠陥が装備されています。CRC-Evans プロファイル用として次のものがあります。
- ルートおよびキャップに使用するノッチ
- LCP、充填材、高温溶接層に使用する角度のついた平底穴
- 欠陥位置位置特定に用いる縦穴

超音波領域の識別 - 溶接部は、ルート、LCP、充填材および高温溶接層用に各1~3mmの深さの領域で分割可能です。
- 溶接部は、100%の測定範囲に対してアップストリームおよびダウンストリームの両側から検査されます。
- 各溶接領域はパルスエコーまたはタンデムモードで検査されます。
- 領域から領域のビームオーバーラップは最小限に抑制
- 信号領域で検出した反射源は2mm以下で正確にサイジング可能
- 振幅および伝播時間を測定するため、各チャンネルごとに2ゲート設定することが可能
検出対象の代表的な欠陥 - 融合不良(表面または表面下)
- 溶け込み不良
- センタラインのソリディフィケーションクラック
- キャップ及び充填材の空洞
- Hi-low
- キャップおよび充填材の空洞
- 溶け落ち
- ルートの空洞
- ルートのアンダーカット

特殊用途 - 厚いパイプ
- 小径パイプ
- 被覆加工パイプ
- 抗張力材
- 垂直パイプ
- 二重接合部
- 特殊溶接断面パイプ
インサービス用途
PipeWIZARD®は、数多くの陸上および沖合での検査に使用され、20万件を越える溶接検査で活用されてきました。Saipem社のBlue Streamプロジェクトや4000km中国WEPPプロジェクトなど、大規模なプロジェクトでも使用実績があります。Blue
Streamプロジェクトでは、ダウンタイム(中断時間)もなく数ヵ月間稼動しました。PipeWIZARDは、高温気候や寒冷気候および湿潤、塩分、乾燥などの過酷な環境で広く活用されています。
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