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渦流アレイチュートリアル

渦流検査の歴史

Michael Faraday

渦電流という現象はフランスの物理学者レオン・フーコー(Leon Foucault)によって1851年に初めて発見されました。この理由により、渦電流はフーコー電流とも呼ばれます。フーコーは、強い磁界の中で銅ディスクが動くデバイスを作成し、これを使用して磁界を印加した場の中を物質が移動すると渦電流(渦磁界)が生ずることを示しました。

渦流検査が始まる上で決定的な役割を果たしたのは、英国の科学者マイケル・ファラデーによる電磁誘導の発見(1831)です。ファラデーは、導体(電子が容易に移動できる物質)を磁界が横切るとき、または、逆に磁界を導体が横切るときに、もしその導体が閉回路を構成して電流が循環していたとすれば、導体を通って電流が流れる、ということを発見しました。さらに1879年には、もう1人の英国の科学者デビッド・ヒューズが、ある金属のコイルが導電率と透磁性の異なる異種金属と接触することによって、コイル特性に変化が起こることを実証しました。しかし、電磁波の発信と受信に関わるこれらの発展が初めて実用的な材料試験に供されるようになったのは第二次世界大戦でのことでした。

カイザーウィルヘルム研究所(ドイツ)の教授職にあったフリードリヒ・フェルスターは渦流技術の産業界への適応を目指して1933年に研究を始め、導電率測定と鉄混合材料の分類を目的とする装置を開発しました。フェルスターは1948年、渦流検査を事業化した自分の会社をリュートリンゲン(Reutlingen)に設立し、それが今日まで至っています。他の会社も、時期を置かずに設立されました。1950年代から1960年代には、特に航空機と原子力産業において、数多くの発展が見られました。近年においても渦流検査に関わる多くの発展が見られ、性能の向上と新しいアプリケーションの開発が進んでいます。現在では渦流検査によるきず検出の原理も深く理解されるようになり、きず検出ばかりではなく、材料の厚みや導電率測定のための手段として広く使用されています。

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