当ててトリガーを引くだけで成分元素の 測定・合金判定が可能 ハンドヘルド蛍光X線分析計 Vanta

当ててトリガーを引くだけで成分元素の測定・合金判定が可能

ハンドヘルド蛍光X線分析計 Vanta

ハンドヘルド蛍光X線分析計 VANTAの主要な用途に、PMI(Positive Material Identification:材料識別)検査があります。

各種プラントや製造現場で使用される合金の品種は機械的特性、耐腐食性、温度耐性、圧力耐性などにより規定されています。

仮にこれらの合金に異材の混入や材料の取り違えが起こると、ダウンタイム、また場合によっては甚大な損害に繋がる事もあります。

ハンドヘルド蛍光X線分析計 VANTAはそのような不具合を防止する為に、製品を傷つける事なく非破壊で合金判別する有効なツールです。また高精度なPMI検査が、ほとんどの場合において数秒~数十秒の短時間で実施可能です。その為、検査担当者は設備の重要箇所に適切な合金が使用されているかどうかを、迅速に判定することができます。

VANTAは以下のような場面で利用が可能です。

  • 適切な合金が使用されているか鋼種判別
  • 配管の寿命予測
  • 客先要求で材料保証が必要な時の確認
  • 溶接された製品の溶接材料が正しいかの確認
  • 図面の無い老朽設備の補修や交換における材料確認
  • 防錆等で配管に施された、めっき厚さ測定
  • API(米国石油協会)のRP-578に準拠した検査

API RP 578は新規および既存の資産の材料検証プログラムのガイドライン
建設、設置、保守及び検査中におけるPMI検査を提唱
API RP 578 3rd の6.8.1にてポータブル蛍光X線の使用を規定

ハンドヘルド蛍光X線分析計 Vantaハンドヘルド蛍光X線分析計 Vanta

この中から今回は鋼種判別と寿命予測の事例を紹介します。

ステンレスの鋼種判別事例

被削性に優れるSUS303と耐食性に優れるSUS304は、目視ではまず見分ける事が出来ない上にその成分は下表の通り非常に似通っています。
唯一硫黄(S)の量がSUS303で0.15%以上、SUS304で0.030%以下となっており、この2つの鋼種判別には微量な硫黄(S)の測定が重要となります。
VANTAはベストバリューモデルのCシリーズで、鉄合金中の硫黄(S)の検出限界値(LOD)は210ppm(0.021%)を誇り、下測定結果例のようにSUS303とSUS304を容易に識別致します。

SUS303、SUS304の成分値:

鋼種 C Si Mn P S Ni Cr
SUS303 0.15以下 1.00以下 2.00以下 0.20以下 0.15以上 8.00~10.00 17.00~19.00
SUS304 0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 8.00~10.00 18.00~20.00
303元素順304元素順

測定結果画面には、合金品種とその成分の規格値
検出した元素の元素名・含有量(%)・測定誤差(σ)が表示されます。

配管の寿命予測事例

クロム(Cr)の含有量が低い炭素鋼は流れ加速腐食(FAC)の影響を受けやすくなります。
FACの影響はクロム(Cr)含有量が0.04%(400ppm)に満たないと起こりやすい為、炭素鋼内の低含有クロム(Cr)を高精度に測定する事が、配管の寿命を予測する上で極めて重要です。
VANTA Cシリーズはクロム(Cr)の検出限界値(LOD)が0.004%(40ppm)を誇り、FACが悪化しやすい各種継手(エルボー、T、径違い)における測定を高精度且つ容易に行えます。これにより設備の配管修理を適切且つ予防的にスケジュール出来る為、漏出の危険性や継手の不具合を最小限に抑えられます。

Carb 1-2 MolyCarbon SteelCarbon Steel1 1-4 Cr

以上の様に現場で素早くリアルタイムに測定結果を得られハンドヘルド蛍光X線分析計VANTAは、保守メンテナンス業務における配管、バルブ、溶接部、各種部品、加圧容器等の測定において、精度の高いPMI検査を実施する事が可能です。

測定の様子も動画でご覧いただけます!

当ててトリガーを引くだけ 成分元素の測定や合金判定が可能

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