計量トレーサビリティと校正

計量トレーサビリティ校正国際相互認証の仕組み校正証明書

計量トレーサビリティ

測定システムは、製品開発時の測定、加工部品の検査、受入検査、出荷検査、不具合解析など様々な目的で使用されます。測定の信頼性が確保されていなければ、製品性能に悪影響を与え、会社に多大なる損失を招くことも考えられます。そのため、測定の現場にとって、測定システムを校正し、トレーサビリティを確保することは非常に重要な業務の一つとなります。
 

計量トレーサビリティ

計量トレーサビリティ

計量トレーサビリティは、JIS Z8103:2019において下記のように定義されています。
「個々の校正が不確かさに寄与する、切れ目なく連鎖した、文書化された校正を通して、測定結果を参照基準に関係づけることができる測定結果の性質。」

また、国際試験所認定協力機構(ILAC)は国際計量用語集VIMの中で、計量トレーサビリティを確証するための要素は以下であるとしています。(VIM2.41 metrological traceability Note 7)

  1. 国際標準又は国家標準への切れ目のない連鎖
  2. 文書化された測定の不確かさ
  3. 文書化された測定手順
  4. 認定された技術能力
  5. 国際単位系SIへのトレーサビリティ
  6. 校正周期


この6つの要素について説明します。

1. 国際標準又は国家標準への切れ目のない連鎖

通常は国家又は国際標準である当事者に受け入れ可能な規定された標準に遡るもの。*1

国際標準又は国家標準への切れ目のない連鎖

国際標準又は国家標準への切れ目のない連鎖

POINT

校正サンプルの校正までで、測定システムの校正ができていない場合は、トレーサビリティが確保されているとは言えません。

2. 文書化された測定の不確かさ

トレーサビリティの連鎖のそれぞれの段階の測定の不確かさは、合意された方法に従って計算され、全体の連鎖の総合的な不確かさが表明されなければならない。 *1

文書化された測定の不確かさ


 

3. 文書化された測定手順

連鎖のそれぞれの段階は、文書化され一般に認知された手順に従って実施されなければならず、その結果は記録しなければならない。 *1

4. 認定された技術能力

連鎖の一つ以上の段階を実施する試験所または組織は、認定されていることの証明により
それらの技術能力の証拠を提供しなければならない。*1

5. 国際単位系SIへのトレーサビリティ

比較の連鎖は、可能であれば、SIを具現化するための一次標準まで繋がること。 *1

6. 校正周期

校正は適切な間隔で繰り返されなければならない。それらの間隔は多くの変動成分に依存する。 *1

POINT

校正周期は用途や、変動要因等に応じてお客様が決めるものです。

*1 VIM2.41 metrological traceability Note 7から引用

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