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バビット合金軸受ライナーの超音波検査


用途

検査対象の軸受

バビット合金軸受ライナーと鉄鋼製または青銅製軸受胴との接合検査、およびライナー厚さ測定。

背景

バビット合金(最初に調合されたのは1839年)は錫または鉛、銅、およびアンチモンで組成される合金であり、その低摩擦係数や優れた耐荷重性、潤滑特性、耐摩耗性から、摩擦軸受の転がり接触面用材料として一般的に使用されています。 バビット合金軸受は、通常、構造強度を保つための鉄鋼 / 青銅製の胴に比較的薄いバビット合金の層を被せて製造します。 性能を確保するためには、バビット合金ライナーと鉄鋼 /青銅製の胴との接合が適正であることが重要であり、また、バビット合金層の厚さにも留意しなければなりません。 バビット合金層の厚さが約0.2 mm(0.008インチ)以上あれば、超音波探傷器で容易にバビット合金層の接合状態と厚さを測定することができます。

機器

この検査には、すべてのオリンパス探傷器が使用できます。 これらの探傷器には、EPOCH 6LTEPOCH 1000、およびEPOCH 650が含まれます。以下に説明するように、用途に応じて直接接触型探触子と遅延材付き探触子を選択します。

手順

(a) 軸受の外部表面から行う接合検査

軸受胴の外側表面へのアクセスが可能で、その表面が内径(ID)と同心であるならば、外側から小型の直接接触型探触子で測定するのが最もシンプルな検査方法です(一般的には2.25~10 MHzの周波数を使用)。 選択可能な探触子として、V112-RM(10 MHz)、V110-RM(5 MHz)、V106-RM(2.25 MHz)を挙げることができます。 ライナーが接合されている場合は、胴とライナーの境界面からの小さなエコーに続いてライナーIDからの大きなエコーが検出されます。 ライナーが剥離していると、胴の内側表面からの大きなエコーだけが検出されます。

下に示す波形は、17.75 mm(0.700インチ)の鉄鋼製胴内側の バビット合金ライナー(2 mm(0.080インチ)) を、V112-RM遅延材付き探触子で測定した場合の典型的な応答を示しています。 左側の波形では、赤色のゲートに示される小さな負極性のエコーと、それに続く青色ゲートの大きなエコーが接合状態を表しています。 右側の波形では、赤色ゲートにはるかに大きな負極性エコーが表示され、青色ゲートにエコーが表示されません。これは接合部の剥離を表しています。

代表的な健全部の例
代表的な欠陥検出例(赤色ゲート内のエコー)
代表的な接合波形
代表的な接合剥離波形

(b) 軸受の内側表面から行う接合検査

小径の遅延材付き探触子を使用すれば、IDからライナーの接合状態を検査することも可能です。一般的には、接触状態を最適化するため、ID曲率に適合する直径を持つ広帯域遅延材付き探触子を使用します。 周波数としては、非常に薄いバビット合金層(0.5 mm(0.020インチ)未満)に適する20 MHzから、厚いバビット合金層(5 mm(0.200インチ)以上)に適する2.25 MHzまでの 範囲を使用します。 この目的に適する一般的な選択肢として、V208-RM(20 MHz)、V202-RM(10 MHz)、V206-RB(5 MHz)、V207-RB(2.25 MHz)などの探触子を、直径の適合する遅延材と組み合わせて使用します。 この検査では、エコーの位相と振幅情報の両方を使用します。 バビット合金層が接合されていると、ライナー / 胴境界面から正極性の反射が得られます。 バビット合金層が剥離していると、はるかに大きな負極性エコーが得られます。 2つの金属の音響インピーダンスが相対的に異なることによって、この違いが発生します。 下に示す波形は、鉄鋼製胴内側のバビット合金ライナー(2 mm(0.080インチ)) を、V202-RM遅延材付き探触子で測定した場合の典型的な応答を示しています。 左側の波形では、接合条件を表すゲートに小さな正極性エコーが表示されています。 右側の波形では、はるかに大きな負極性エコーと、それに続く多数の反射エコーが表示されており、接合が剥離していることを表します。

代表的な健全部の例
代表的な欠陥検出例(赤色ゲート内のエコー)
代表的な接合波形
代表的な接合剥離波形

(c) バビット合金層の厚さ測定

バビット合金層の厚さは、外径からも内径からも測定できます。 厚さ測定には、接合検査に用いるのと同じ探触子を使用し、両者の同時測定も可能です。 下に示す波形は、軸受内径からの典型的な厚さ測定例です。 バビット合金は非常に柔らかいため、金属としては音速が非常に遅いのが特徴です。一般的に、錫を主成分とするバビット合金では約3350 m/s(0.1315インチ/µs)、鉛を主成分とするバビット合金では約2285 m/s(0.0900インチ/µs)です。

代表的な健全部の例
バビット合金層の厚さ測定

バビット合金軸受検査、その他の超音波検査の用途についての詳細は、オリンパスまでお問い合わせください。

Olympus IMS
この用途に使用される製品

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