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超音波探傷チュートリアル

2.3 音波伝搬

探傷で使用する音響エネルギーは、音波の方向やそれに対応する試験体内の分子の動きによってさまざまなモードで伝搬します。 最も一般的に使用されるのは、縦波、横波、表面波です。

縦波:縦波では、媒質内の粒子運動は波面の方向と平行になります。 可聴音は縦波です。 縦波は、超音波NDTで一般的に使用する音波モードの中で最も早く、鉄鋼内を約5,900 m/秒(0.23インチ/マイクロ秒)で伝搬します。 縦波は屈折や反射によって横波に変わる場合があります(セクション2.5を参照)。

音波の動き

横波: 横波では、粒子運動は音波の方向に対して垂直になります。 横波は、同じ周波数の縦波よりも速度が遅く波長が短い特徴があり、超音波探傷の多くの斜角検査で使用されます。 鉄鋼における標準的な横波の速度は、約3,250 m/秒(0.128インチ/マイクロ秒)です。 横波が存在できるのは固体内のみで、液体や気体内では存在できません。 境界で反射や屈折によって縦波に変わる場合があります。

表面波:表面波はレイリー波ともいい、試験体の表面に沿って伝搬し1波長の深度まで浸透する振動を表します。 速度と波長は横波に似ています。 海洋波は表面波の一例です。 表面波は試験体の表面割れの検出に使用できます。

音波モードはその他にもありますが、超音波探傷で使用することはほとんどありません。 例えばラム波や各種の板波、ガイド波などがそれにあたりますが、このチュートリアルでは扱いません。

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