概要

SZ61はルーチンワーク検査に必要な機能を備えたコンパクトな実体顕微鏡です。クリアな画像と幅広いズームを提供します。高いフラットネストと深い焦点深度を実現した独自の光学系と、電子部品サンプルを保護するESD性能を備え、幅広い検査ニーズに対応します。

小型設計と高い光学性能を両立

グリノー光学系光路図

独自のグリノー光学系を搭載し、幅広いズーム比とクリアな見えを両立しました。グリノー光学系の特性を活かして、ボディはスリムかつコンパクトです。ライン検査で威力を発揮するとともに、装置組込みにも最適です。

V字光路により対物レンズ先端形状をスリムに設計できるため、装置組込みにも最適で、作業性に優れたコンパクトボディが誕生しました。

高いフラットネスと深い焦点深度を実現
最適な内向角のグリノー光学設計により、高いフラットネスと深い焦点深度を併せ持っています。凸凹の大きなサンプルも手前から奥までフォーカスの合った立体感あふれた観察像が得られます。

サンプルに忠実な観察像を実現
ナチュラルな色再現性を備え、サンプルのあるがままの色を観察できます。低く抑えられた像面湾曲によりサンプルの形状もより忠実に観察することができます。また、ズーム比は6.7（0.67～4.5×）と、このクラスでは高い性能を実現しました。

デバイスを静電気から守るESD対応
本体および主要アクセサリは、静電気防止材料や塗料により、静電気を速やかに除去することができます。これにより、静電気によるサンプルの破壊を防止します。

標準タイプのSZ61のほかに、デジタルカメラ取付けに最適な三眼鏡筒タイプ(SZ61TR)と、装置組込みに適した俯角60゜タイプ(SZ61-60)をご用意しました。

スタンダードタイプ(SZ61)

三眼鏡筒タイプ (SZ61TR)

装置組込みタイプ (SZ61-60)

LED透過照明架台組合せ

LEDによる透過照明架台を開発しました。極薄型設計によりサンプル位置が低く、優れた操作性を発揮します。さらに、透過、落射の切換えもダイヤル操作でかんたんです。

2分岐インターロックライトガイド
コンパクトライトガイド光源ボックス組合せ

２分岐インターロックライトガイドを使ってサンプルの両側から光を当て、位置、角度を自由に調整できます。コレクタレンズを使用すれば、スポット照明がかんたんにでき、高倍率観察時にも十分な明るさを確保できます。

偏斜落射照明では観られなかったサンプルが観察できるSZ61 専用の照明装置です。

高輝度で連続調光が可能など優れたコストパフォーマンスを実現し、熱の影響も少ない長寿命のリング照明装置です。

SZ2-ST組合せ

アームの角度や長さを自由に調節できるSZ2-STU2、机の側面などに固定して組立や検査工程のラインにおいて威力を発揮するSZ2-STU3など架台に載らない大きなサンプルを効率よく観察することができるスタンドを用意しています。

SZ2-STU2組合せ

SZ2-STU3組合せ

三眼鏡筒にはデジタルカメラを付けることが可能です。デジタル画像の保存、記録が可能で、レポート作成などに効果を発揮します。デジタルカメラは画質、機能、使い勝手などの面から用途に応じて選ぶことができます。

光学系	グリノー光学系
総合倍率	2.0～270×^※1
ズーム鏡体 > ズーム比	6.7（0.67～4.5×）
ズーム鏡体 > AS	-
鏡筒	双眼（鏡筒傾斜角45°/60°）/三眼鏡筒（0.5×撮影レンズ内蔵）
焦準部	架台
対物レンズ > 倍率	種類	N.A.	W.D. (mm)	観察倍率^※2	観察範囲 (mm) ^※2
対物レンズ > 0.3x	補助対物レンズ(可変式)	0.02～0.024	350～250	2～13.5×	φ 109.5～φ 16.3
対物レンズ > 0.4x	補助対物レンズ(可変式)	0.027～0.032	250～180	2.7～18×	φ 82.1～φ 12.2
対物レンズ > 0.5x	補助対物レンズ	0.036	200	3.4～22.5×	φ 65.7～φ 9.8
対物レンズ > 0.62x	補助対物レンズ	0.042	160	4.2～27.9×	φ 53～φ 7.9
対物レンズ > 0.75x	補助対物レンズ	0.053	130	5～33.8×	φ 43.8～φ 6.5
対物レンズ > 1x	-	0.071	110	6.7～45×	φ 32.8～φ 4.9
対物レンズ > 1.5x	補助対物レンズ	0.1	61	10.1～67.5×	φ 21.9～φ 3.3
対物レンズ > 2x	補助対物レンズ	0.142	38	13.4～90×	φ 16.4～φ 2.4
外形寸法	194（W）× 253（D）× 368（H）mm
質量	3.5kg（標準組合せ）
備考	※1　対物レンズと接眼レンズを組み合わせて実現できる総合倍率の範囲 ※2　接眼レンズ10×のとき