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土壌や塵埃、ペイント塗装面の鉛(Pb)を野外で測定できるハンドヘルド蛍光X線分析計


1978年以前に建てられた建築物の鉛入りペイント(LB P)は、含まれるPbにより、健康に被害を及ぼすことがよく知られています。一番の懸念は、子ども達が生活する建物の壁から剥がれ落ちたペイントの剥離片や塵埃に、そして周辺の土壌の中にPbが含まれていることです。また、他に懸念される場所は、Pbを発生する機関の周辺にある、公共施設やレクリエーション地域で、たとえば、交通量が多い場所、ごみ処理施設、軍需施設、Pbを使用し排出する工業施設のような場所です。

Pbの法律上の規制値は、国や地域によって異なります。先進国の住居におけるPbの代表的な規制値は、住宅の土壌で400PPM、床の塵で40μg/ft2(40μg/拭き取り)、室内の窓枠で250μg/ft2(250μg/拭き取り)、建物の壁のペイント塗装面で1.0mg/cm2または重量%で0.5%です。民間の分析ラボには、法的規制に適合しているか確認するためのPb分析技術や分析装置が完備されています。しかし、分析ラボでは、分析結果はすぐには出ず時間がかかり、分析費用が高価になる傾向があります。その結果、疑いのある場所のPbの潜在的な危険レベルを、現場で即時に判定する必要性がでてきます。

ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計DELTAで土壌を測定

X線管ベースのハンドヘルド蛍光X線分析計

X線管ベースのハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計は、土壌、拭き取った塵埃、フィルタ、壁のペイント塗装面、ペイントの剥離片、などに含まれるPbを直接測定し、成分分析を行うための最適なツールです。
ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計は、分析ラボで補足的な成分分析が必要になるとしても、汚染スポットのような最適な土壌を採取するためや、また分析費用を最小限に抑えるために使用されます。

X線菅ベースで携帯型のDELTA Premiumは、最新のシリコンドリフト検出器(SDD)、浮動小数点プロセッサーを搭載し、低濃度のPbを数秒で正確に検出することができます。判定値は、Pb測定では、正負または合否判定するために、スクリーニング閾値をPPM、重量%、mg/cm2の単位に合わせて、あらかじめプログラムすることができます。ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計DELTAは、主な規制の濃度レベルに十分に対応できる検出限界(LOD)を備え、短時間で、正確、高精度な成分分析を行います。

ポータブルワークステーション  試料容器入り、前処理試料、フィルタ、塵埃などの成分分析用

ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAのPb検出限界(LOD)

DELTAの種類と検出器DELTA CLASSIC
Si Pin検出器
DELTA Premium
大口径SDD検出器
土壌および堆積物中のPb 5~10ppm 2~4ppm
フィルタ、拭き取った塵埃のPb 3μg/フィルタまたは拭き取り 1μg/フィルタまたは拭き取り
建物壁のペイント塗装面のPb 0.3 μg/cm2 0.1 μg/cm2

検出限界(LOD)の測定は、大気中で、ビーム条件を最適化して
20~30秒で行いました。試料は均質で妨害元素のないマトリックスの標準試料を使用しました。

X線管ベースのハンドヘルド蛍光X線分析計DELTA

土壌に含まれる鉛(Pb)の分析

土壌が、有害な濃度レベルのPbで汚染されているのは、子ども達が遊ぶ場所、たとえば、庭、公園、野球場などでは特に問題です。
ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計を使用すれば、土壌や堆積物内のPbや他の金属物質の量を数秒で簡単に測定できます。視覚化されたデータは、問題が存在する場所を特定し、その情報を伝達するために非常に重要です。ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計の使用により、潜在的に節約できる可能性があります。特に、現場ですぐ汚染状況を評価できるため、分析ラボで行う成分分析の費用を少なくできます。実際、 EPA Method 6200は、採取場所を細かく数多く取って汚染場所を特定する携帯型の蛍光X線分析計によるスクリーニングを推奨しています。

土壌中のPbの濃度等高線図

ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計DELTAの測定結果画面とPC成分分析画面

拭き取った塵埃、フィルタのPb分析

空気中に浮遊する有害金属に曝露すると、深刻な健康問題が引き起こされることが知られています。NIOSHおよびOSHAは、米国の有害産業廃棄物除去基金の用地で、ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計を使って成果が得られて以降、拭き取った塵埃やエアフィルターに付いたPbを野外で測定する方法を開発しました。
野外での測定技術の明確な利点は、規制当局が、浮遊Pb濃度をスクリーニングし検証する際、安価で簡単な方法でリアルタイムに質の高い情報が得ることができ、緊急行動計画を策定できることです。DELTAのポータブルワークステーションは、NIOSHとOSHAが開発した、拭き取った塵埃や、フィルタのPbを測定する際に使用します。

ペイント塗装表面のPbの分析

ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計DELTAのドッキングステーション

X線管ベースのDELTA

有害な濃度レベルのPbから社会を保護

ハンドヘルド(携帯型)蛍光X線分析計DELTAは、公共の安全を求めてPbや他の有害金属、有害元素を監視するために、世界中の環境や消費者の保護機関、住宅都市開発規制機関、税関業者に使用されています。

Olympus IMS

この用途に使用される製品
環境用ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAは、資源保全再生法(RCRA)の危険な高レベル、重要汚染物質、有害金属を数秒で検査します。 ハンドヘルド蛍光X線分析計は、EPA 6200やその他のSOPに従った土壌や堆積物の検査、NIOSHまたはOSHAにより規定されたフィルター検査、表面のスクリーニング、埃を拭き取る繊維の鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、ヒ素(As)、水銀(Hg)などの測定に使用されています。
鉛塗料検査用ハンドヘルド蛍光X線分析計DELTAは、わずか数秒で鉛(Pb)の検査を行います。 信頼性が高く、チューブベースの装置は、毎日の検査にも対応できるよう、軽量で、人間工学に基づいて設計されています。 常に素早く検査可能で、同位元素によるフェード現象もありません。 また、総所有コストの削減にもなります。 研削、切断、塗装といった建物の修理を始める前に、鉛(Pb)のスクリーニング検査を行ってから、洗浄後に、作業エリアをチェックしてください。
シリコンドリフト検出器(SDD)と4WのX線管を統合したDELTA Professionalは、分析速度、検出限界、および元素範囲において優れた性能を発揮します。 合金および鉱石のマグネシウム(Mg)以上を分析します。 DELTA Professionalは、オリンパスのハンドヘルド蛍光X線分析計においてコストパフォーマンスがより高いソリューションです。
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