Evident LogoOlympus Logo
事例・お役立ち資料
アプリケーションノート
リソースに戻る

プリント配線板回路形状測定ーデジタルマイクロスコープによる高精度な形状測定


プリント配線板回路形状測定ーデジタルマイクロスコープによる高精度な形状測定

プリント配線板測定事例

プリント基板はさまざまな種類の電子部品を基板上に実装して、基板上に形成された電子回路を通じて適切な量の電流や電気信号を伝送し、電子機器が十分に機能を発揮できるよう制御する電子機器の核となるユニットです。電子部品を実装する前の、回路だけの状態の基板はプリント配線板と呼ばれます。プリント配線板にはさまざまなタイプがありますが、現在一番多く普及しているのはリジットタイプと呼ばれるものです。その製造工程は、ガラスを含んだエポキシ樹脂を材料とした絶縁体の板の上に銅箔を貼り付け、その銅を残す部分(パターン)にレジストと呼ばれる薬品を印刷するというものです。その後、レジスト印刷された以外の銅を薬品で除去(エッチング)して、回路を基板上に形成します。近年はこの基板を何層にも重ね合わせて多機能な電気制御が行える多層基板を使用することが一般的になっています。

プリント配線板測定事例

長年にわたって電子機器を制御してきたプリント基板ですが昨今、電子機器の機能が大きく変化していることに連動して、性能品質の向上が求められています。例として、スマートフォンやタブレットPCの機能向上や、ウェアラブル端末などの新しい情報端末の普及により、プリント基板に部品をより高密度に実装する必要性が高まってきていることが挙げられます。また、HEVやEVなどの電気自動車の普及が本格的となり、これらを駆動するのに必要な大容量の電流を正確に流すための基板の需要も高まっています。その他、基板上の回路からレーダーを照射するミリ波レーダーなど自動車の自動運転用製品の普及も、新しい基板の利用法として注目を浴びています。これら新しい電子機器の機能を下支えする技術のひとつが回路形状の高精度化です。設計値通りに電流や信号を流すためには高精度で回路が形成されていないと、電流や信号の伝達不良が発生して電子機器が十分に機能を発揮できない可能性があります。

プリント配線板の製造工程において、回路の形状測定は自動外観検査機が行っています。しかし、多数の基板の検査が必要なため、検査時間は限られます。また自動機である以上、不具合の見落としも完全には排除できません。したがって、回路形状の精密な解析には顕微鏡検査が必要とされてきました。最近では、より操作性の高いデジタルマイクロスコープが多く使用されるようになっています。それでも従来のデジタルマイクロスコープでは満足されないお客様もいらっしゃいます。

お客様の不満

①画像の解像力が低い

デジタルマイクロスコープは、低倍率から高倍率までの広いレンジの倍率をズームによって1本のレンズでカバーできることが大きな特徴です。しかし、倍率をズームで高めても、画像の解像力はレンズで決まります。つまりレンズで捉えられないものはズームで倍率を拡大しても見えるようにはなりません。プリント配線板の回路形状測定においても同様です。同じプリント配線板でも、回路の形状に複数の種類があるケースが多数あります。小さいサイズの回路をズームだけで高倍率にしてもクリアな画像は得られません。また、クリアでない画像を測定しても、正確な測定値は出せません。

②レンズ交換が煩雑

従来のデジタルマイクロスコープにも高倍率のレンズが備わりますが、ほとんどの機種ではレンズが1本しか取り付けられません。そのため、レンズを取り外して高倍率レンズ(またはその逆)に交換する必要があります。その結果、レンズ交換を行うたびに、観察測定したい回路の位置を最初から探さなくてはならず、非常に煩雑で時間も無駄になります。

レンズ交換が煩雑レンズ交換が煩雑

③測定値の保証が十分でない

測定値の精度には「値の正確さ」と「繰り返し精度」の2つがあります。しかし、従来のデジタルマイクロスコープや顕微鏡用測定ソフトウェアでは、これら2つの精度の保証をしていません。

回路形状の測定値も保証がなければ、データの信頼性には不安が残ります。

デジタルマイクロスコープDSX1000シリーズで解決できること

ソリューション1)クリアな画像を実現する高解像力の対物レンズ

光学顕微鏡と同様の高解像力対物レンズを搭載しています。従来のデジタルマイクロスコープにありがちな、ズームだけで高倍率にして、低画質の画像になるということはありません。

デジタルマイクロスコープDSX1000シリーズ

ソリューション2)簡単なレンズ交換

低倍率から高倍率(またはその逆)のレンズに変更する場合も、レンズが取り付けられたアタッチメントを差し替えるだけで、非常に簡単に行えます。観察位置やフォーカス位置を探し直す必要がありません。プリント配線板の回路形状計測においても、対物レンズ交換がフレキシブルに行えるので、常に回路の形状サイズに最適な対物レンズで計測することができます。

簡単なレンズ交換

ソリューション3)正確さと繰り返し性のダブル保証

DSX1000ではすべての倍率で正確さと繰り返し性の2つが保証されています。回路測定においても信頼性が向上し、外部にも安心してご提示いただけます。

正確さと繰り返し性のダブル保証

画像

電子回路の任意に位置の断面プロファイルから3D計測が可能です。

プリント配線板電子回路形状測定画面
プリント配線板電子回路形状測定画面

Olympus IMS

この用途に使用される製品

高度な光学技術とデジタルイメージング技術を融合した、オリンパスのデジタルマイクロスコープDSX1000シリーズ。解析業務スピードの飛躍的向上と充実した精度保証によりをワークフロー革新を実現します。ISO/IEC 17025認定校正に対応しています。

このページはお住まいの地域ではご覧いただくことはできません。
Let us know what you're looking for by filling out the form below.
このページはお住まいの地域ではご覧いただくことはできません。