イントロダクション
本稿では、ヘリコプターや小型航空機等に使われる小型ガスタービンエンジンの、内視鏡検査(BSI)の画像観察に関する課題と解決策について述べます。
検査の対象/目的
コンプレッサー、タービン、燃料ノズル、燃焼室、ノズルガイドベーン(NGV)
航空機の安全な運行の為に、検査対象部品に損傷の有無などを確認し、継続運行あるいは修理の要否などの判断を行います。
チャレンジ
小型エンジンは構造が比較的シンプルになるため内視鏡による検査部位は多くはなく、従来は硬性鏡やグラスファイバーを用いたファイバースコープにて目視で検査していました。目視検査の場合、見落としを防ぐために検査技術の熟練が必要になりますが、検査需要の増加に伴って新たな整備技術者が増加し、本質的な検査技術の向上が求められています。
ソリューション
- 硬性鏡やファイバースコープに比べ、内視鏡先端の高解像固体撮像素子で捉えた映像を最適化した画像処理装置PulsarPicを介してモニターに映して検査をするビデオスコープは、映像に集中して視ることが楽にできるため、検査者の経験の深さに関わらず安定した検査を行なうことができます。
- IPLEXは、先端部の光学系を交換することにより、様々な検査部位に対応することができます。 例えば、内視鏡挿入孔を通して比較的近い位置にあるコンプレッサーブレードやタービンブレードは側視の近点用アダプターで検査し、大空間の燃焼室は、直視の遠点用アダプターで検査を行ないます。 なお、交換式光学系は脱落防止のための2重ねじで内視鏡先端部に固定されるため、FODなどの不慮の事故を防ぐことも可能です。
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結論
オリンパスの工業用内視鏡IPLEXシリーズは、モニターを通して、検査部位に最適な光学系を使用して観察することができるため、検査経験の度合いに関わらず誰にでも安定した視覚検査を行なうことができる高画質ビデオスコープであり、小型ガスタービンの安全運行に大きく貢献しています。
このアプリケーションを実現する商品の特長
- 内視鏡画像に集中できるモニター観察式のビデオスコープ
- 高画質の映像を実現する、高解像固体撮像素子、画像処理エンジンPulsarPic、交換式光学系。