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車載ミリ波レーダー基板回路の形状測定


ミリ波レーダー外観
ミリ波レーダー外観

アプリケーション

近年自動車産業を取り巻く環境は世界的に大きく変化し始めています。大気汚染や地球温暖化対策として、排気ガスを出すエンジン搭載車への各国政府の規制計画の発表や、安全運転をサポートするADAS(先進運転支援システム)の推進などです。
ADASとして実現されている製品として車載ミリ波レーダーがあります。
ミリ波とは周波数が30~300GHz、波長が1~10mmの電波のことを指します。
ミリ波には下記の特徴があります。

  1. 電波の直線性(指向性)が高い。
  2. 波長が短いのでセンサーとして使用した場合、対象物の位置、サイズの情報を詳細に入手できる。

このような特徴を持つため、ミリ波を信号とした車載ミリ波レーダーが衝突防止レーダーとして急速に普及しています。使用される周波数は76GHzか77GHz、波長は約4mmです。ミリ波レーダーを自動車の前方に取り付け、先行する自動車との距離や相対的な速度を測定して、先行車との距離が危険なレベルまで近づくと運転者に警告する機能を持っており、約200m先までの先行車の情報を取得することができます。
ADASの中心的ユニットの1つであるミリ波レーダーですが、一方で波長が短いという特徴があるため、ミリ波伝送回路形状には高い寸法精度が要求されます。設計寸法を高い精度で実現しない場合、ミリ波の伝送損失が予測より大きくなる危険性があります。そのため、回路形状を高い正確性で測定し、寸法管理をすることが品質管理上重要となります。

オリンパスのソリューション

3D測定レーザー顕微鏡LEXTによるミリ波レーダー用基板回路形状の測定

商品の特徴

  1. 光源として使用している405nmレーザーに専用チューニングされたLEXT専用対物レンズにより、平面分解能0.12umという高分解能を実現しました。よって、ミリ波レーダー用基板回路形状の高精度測定が可能となります。
  2. 回路の側面がほぼ垂直に近い急峻な立ち上がりであっても、測定ノイズを発生することなく回路形状を正確に測定することができます。
  3. 1本の回路の複数のポイントを指定すれば、それら指定ポイントの線幅を測定することができます。
  4. 平面方向に測定視野を貼り合わせることができ、広い範囲の3Dデータを高精度で取得することができます。
  5. 差分解析機能により2つのデータ間の違いがわかります。測定した2本の回路の3Dデータを比較して、寸法精度の差を視覚的にも数値としても確認することができます。
  6. 回路の幅、高さ以外にも面積や体積のデータを確認することができます。
  7. 形状を数値データとして取得するだけでなく、カラー画像、レーザー画像、高さ画像という3種類の画像データも同時に取得し表示しますので、測定者は数値データを画像としての質感で確認することができます。

画像

ミリ波レーダー作動イメージ
ミリ波レーダー作動イメージ

ミリ波レーダーアンテナ基板回路の幅、高さ測定例
ミリ波レーダーアンテナ基板回路の幅、高さ測定例

* ほぼ垂直な回路側面形状をクリアな画像とプロファイルでとらえています。
* 回路の高さを変えて指定して、複数の高さ位置の幅測定をする事ができます。

ミリ波レーダーアンテナ基板回路の複数ポイントの線幅測定例
ミリ波レーダーアンテナ基板回路の複数ポイントの線幅測定例

Olympus IMS

この用途に使用される製品

LEXT OLS5100は、非接触・非破壊で微細な3D形状の観察・測定が可能なレーザー顕微鏡です。 サブミクロンオーダーの微細な形状測定に優れ、スタートボタンを押すだけでオペレーターの習熟度に左右されない測定結果を得ることができます。 また、新開発の『実験トータルアシスト』により、実験計画作成からデータ取得・解析、分析・データ出力までを一括管理することで、人為的なミスを低減し、手戻りを防ぎます。ISO/IEC 17025認定校正に対応しています。

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