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インクジェット製法による薄膜型全固体リチウム電池のレイヤー形状計測


薄膜型全固体電池
薄膜型全固体電池

アプリケーション

次世代の電池として注目されている全固体リチウムイオン電池は、現行のリチウムイオン電池に比べ下記の点で優れています。

  1. 過熱、発火の危険性が少ない。
  2. 重量、体積あたりの充電容量を示すエネルギー密度が数倍大きい。
  3. 容量低下、内部抵抗などによる電池の劣化の進行が遅い。
  4. 作動する環境温度の範囲が広い。

全固体リチウムイオン電池の構造は数種類あります。薄膜型は商品化が近いと言われており、モバイル機器、家電製品を中心に広く普及されることが予測されています。
一方で課題もまだ残っています。

・製造方法について

現在、層の形成は蒸着やスパッタなどの気相法で行われるケースが多いです。しかし、成膜速度が遅いため、量産時のコスト低減が課題となります。この課題については、高精度に厚さ制御が可能なインクジェット装置による成膜という解決方法が考えられます。

・検査方法について

接触式の粗さ計の測定では層表面にキズをつける危険性があります。また、電極材料が黒いため、干渉計の光は吸収されてしまい計測が困難です。

オリンパスのソリューション

形成された電極、電解質層の表面粗さ、層の厚さを3D測定レーザー顕微鏡LEXTで測定します。

商品の特徴

  1. 微量な反射光を検出できるので、電極材のような光を反射しにくい被検物でも容易にデータを取得することができます。
  2. 非接触での計測ですので、被検物にキズをつけることがありません。
  3. 粗さ測定はレーザー光で被検物表面をスキャンして、面の粗さのデータを取得します。面の粗さデータは線だけの粗さデータに比較して情報量が多く、より正確なデータとなります。
  4. データを平面方向に貼り合わせることが可能です。したがって、広い範囲で測定することが可能です。貼り合わせデータの正確さも保証されています。

画像

①極(金属箔にコバルト酸リチウムをインクジェット塗布したダミーサンプル)の粗さ測定:3D形状データとレーザー画像とカラー画像、を同時に表示できるので、解析の幅が格段に広がります。
①極(金属箔にコバルト酸リチウムをインクジェット塗布したダミーサンプル)の粗さ測定:3D形状データとレーザー画像とカラー画像を同時に表示できるので、解析の幅が格段に広がります。
 

②負極(金属箔にシリコンをインクジェット塗布したダミーサンプル)層厚さ測定
②負極(金属箔にシリコンをインクジェット塗布したダミーサンプル)層厚さ測定:

  • 貼り合わせ機能により、基板材と負極部の奥の部分との段差を測定できます。
  • プロファイルラインに微細な凹凸がある場合、測定したいポイント近傍の範囲を指定してその平均高さをポイント高さとして段差を測定できます。
     

③電解質(金属箔にLATP系ガラスセラミックをインクジェット塗布したダミーサンプル)の粗さ測定
③電解質(金属箔にLATP系ガラスセラミックをインクジェット塗布したダミーサンプル)の粗さ測定

Olympus IMS

この用途に使用される製品

LEXT OLS5100は、非接触・非破壊で微細な3D形状の観察・測定が可能なレーザー顕微鏡です。 サブミクロンオーダーの微細な形状測定に優れ、スタートボタンを押すだけでオペレーターの習熟度に左右されない測定結果を得ることができます。 また、新開発の『実験トータルアシスト』により、実験計画作成からデータ取得・解析、分析・データ出力までを一括管理することで、人為的なミスを低減し、手戻りを防ぎます。ISO/IEC 17025認定校正に対応しています。

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