学術研究用途における分析の事例:文化財・考古学


ハンドヘルド蛍光X線分析計の主要な用途に学術研究があります。
特に対象物を部分的に採取することが許されない文化遺産や考古遺跡にとって、携帯型分析装置は調査のために必要不可欠になってきています。今回はハンドヘルド蛍光X線分析計 VANTAを使用した文化財、考古学での分析事例を紹介致します。

【文化財】

文化遺産を保存・修復する場合、材質の分析が必要とされることが多くあります。ハンドヘルド蛍光X線分析計VANTAは、対象物の大きさや形状にかかわらず、傷をつけたり切断・分解することなく成分分析が可能な非破壊検査ツールです。VANTAは、文化財の真贋を鑑定する場合や正しい修復材料を選択する場合、また、古代の写本インクの材料や絵画の顔料の分析、歴史上の遺産、宝飾品、刀、彫刻、さらに潜水艦の合金の判定にも使われています。また、古い有毒な防腐剤(砒素や鉛など)の含有確認に使用されたこともあります。さらに、材料の組成から文化財が制作、修理された時期や当時の流通事情を研究することにも多く活用されています。

<土器の測定風景> ※レプリカの測定です

<土器の測定結果例>

【考古学】

考古学では出土品の試料採取に厳しい制限があることが多く、破壊したり化学処理を加えたりすることが許されないため、非破壊検査が可能なハンドヘルド蛍光X線分析計VANTAが威力を発揮します。黒曜石などの石器石材や土器、青銅器、陶磁器などの成分分析を通じて、それらに含まれる微量元素の結果を元に考古遺物の製法、産地、輸送経路などの推定がされています。携帯型の特長により、現場に持ち込んで測定できるため、研究調査方針へのフィードバックが迅速に行えます。

<測定イメージ>

<青銅の測定結果例>

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