1 00:00:08,633 --> 00:00:11,366 こんにちは Andrew Cardamoneです 2 00:00:11,366 --> 00:00:13,200 今回はVanta XRF分析計を用いた 合金の測定中に 3 00:00:13,200 --> 00:00:15,300 マッチングなしと 判断された場合、 4 00:00:15,300 --> 00:00:17,700 その意味についてお話します 5 00:00:17,700 --> 00:00:19,333 また試料の適切な 6 00:00:19,333 --> 00:00:21,933 品種判定を得る方法 についても取り上げます 7 00:00:21,933 --> 00:00:38,633 今回はニッケル合金 MonelK500を分析します 8 00:00:38,633 --> 00:00:41,133 ご覧の通り 「No grade to compare」という 9 00:00:41,133 --> 00:00:43,166 メッセージが画面上部に 表示されています 10 00:00:43,166 --> 00:00:44,500 化学分析結果を調べて 11 00:00:44,500 --> 00:00:46,633 何が起こっているのかを 見てみましょう 12 00:00:46,633 --> 00:00:48,633 ニッケル合金を きちんと分析したのに 13 00:00:48,633 --> 00:00:50,366 なぜマッチングが得られないのでしょうか 14 00:00:50,366 --> 00:00:54,833 最もよくある原因は 試料の汚染です 15 00:00:54,833 --> 00:00:58,333 これは試料が塗装、メッキまたは コーティングされている場合に起こります 16 00:00:58,333 --> 00:01:01,133 しかし今回の測定対象は 既知の合金標準試験片であるため 17 00:01:01,133 --> 00:01:03,833 汚染は問題ではないと 思われます 18 00:01:03,833 --> 00:01:06,300 かなり稀ではあるものの 19 00:01:06,300 --> 00:01:08,600 試料が品種ライブラリー内に ない場合でも 20 00:01:08,600 --> 00:01:10,933 マッチングが得られなくなる可能性があります 21 00:01:10,933 --> 00:01:15,166 これに該当するかどうかを調べるには 品種判定アイコンを開きます 22 00:01:15,166 --> 00:01:17,300 [Libraries]までスクロールします 23 00:01:17,300 --> 00:01:22,466 ライブラリーを選択して リストを開きます 24 00:01:22,466 --> 00:01:24,833 ご覧のように、MonelK500は アクティブなライブラリー内に 25 00:01:24,833 --> 00:01:26,966 含まれているのが分かります 26 00:01:26,966 --> 00:01:28,766 汚染の可能性はなく 27 00:01:28,766 --> 00:01:31,033 試料はアクティブな ライブラリー内に存在しています 28 00:01:31,033 --> 00:01:33,100 ではマッチングを得るために ほかに何ができるでしょうか 29 00:01:33,100 --> 00:01:38,000 [Grade Match]ページに 戻ってみましょう 30 00:01:38,000 --> 00:01:39,933 上部の表示から マッチング数値が4未満で 31 00:01:39,933 --> 00:01:42,033 あることがわかります 32 00:01:42,033 --> 00:01:44,033 マッチング数値は 試料の化学分析結果と 33 00:01:44,033 --> 00:01:45,766 品種ライブラリーに 指定されている 34 00:01:45,766 --> 00:01:48,266 化学成分との一致度を 示します 35 00:01:48,266 --> 00:01:50,633 値1は申し分ないマッチングを 示す一方で 36 00:01:50,633 --> 00:01:53,066 値10はマッチングに何らかの 課題があることを示します 37 00:01:53,066 --> 00:01:56,200 では、この値を6に増やして 38 00:01:56,200 --> 00:02:11,800 試料を再測定してみましょう 39 00:02:11,800 --> 00:02:13,600 今度は試料が MonelK500として 40 00:02:13,600 --> 00:02:16,566 正常に識別されたことが わかります 41 00:02:16,566 --> 00:02:18,466 試料名の下に 小さく5.0という値が表示されているのに 42 00:02:18,466 --> 00:02:20,300 気づいたのではないでしょうか 43 00:02:20,300 --> 00:02:22,233 これがマッチング数値です 44 00:02:22,233 --> 00:02:24,033 はじめに マッチング数値を 45 00:02:24,033 --> 00:02:26,900 4未満と指定していたため マッチングなしという結果になりました 46 00:02:26,900 --> 00:02:29,100 マッチング数値を 6に増やした結果 47 00:02:29,100 --> 00:02:31,066 今度はマッチングが得られました 48 00:02:31,066 --> 00:02:33,066 この例では試料を単一の 49 00:02:33,066 --> 00:02:35,633 合金品種と比較しているため 50 00:02:35,633 --> 00:02:38,533 さらに検索を 絞り込むことができます 51 00:02:38,533 --> 00:02:42,666 これを行うには再度 品種判定アイコンを開きます 52 00:02:42,666 --> 00:02:45,733 スクロールして[Grade Compare] を選択します 53 00:02:45,733 --> 00:02:48,600 現在、Vantaは[Best Match]として 設定されています 54 00:02:48,600 --> 00:02:51,133 これが選択されていると、試料は 品種ライブラリー内の 55 00:02:51,133 --> 00:02:52,866 すべての品種と比較され その中での 56 00:02:52,866 --> 00:02:55,566 ベストマッチが 検出されます 57 00:02:55,566 --> 00:02:58,533 これを絞り込むには [Selected Grade]をタップして 58 00:02:58,533 --> 00:03:02,266 今回使用している試料である MonelK500を選択します 59 00:03:02,266 --> 00:03:05,100 こうすることでVantaは 試料とMonelK500の 60 00:03:05,100 --> 00:03:10,066 仕様だけを比較するように なります 61 00:03:10,066 --> 00:03:23,766 試料を再測定してみましょう 62 00:03:23,766 --> 00:03:25,666 化学分析結果を 見てみると 63 00:03:25,666 --> 00:03:28,100 ニッケルと銅が赤色にアウトラインされています 64 00:03:28,100 --> 00:03:29,833 このアウトラインは MonelK500の仕様の 65 00:03:29,833 --> 00:03:32,833 範囲外にあることを 示します 66 00:03:32,833 --> 00:03:35,066 これが最初にマッチングなしと 判断された理由であり、すなわち 67 00:03:35,066 --> 00:03:36,933 この試料は仕様を外れていることが分かります 68 00:03:36,933 --> 00:03:38,633 赤色のアウトライン表示によって 試料が仕様を外れている 69 00:03:38,633 --> 00:03:41,133 原因となった要素が 一目でわかり 70 00:03:41,133 --> 00:03:42,800 修正に必要な 71 00:03:42,800 --> 00:03:44,833 プロセス変更を実行できます 72 00:03:44,833 --> 00:03:46,666 また測定時、はじめにマッチングが 73 00:03:46,666 --> 00:03:48,666 示されていても 74 00:03:48,666 --> 00:03:51,766 測定後にマッチングなしと表示されるケースも あるかもしれません 75 00:03:51,766 --> 00:03:55,266 これは時間を経て 精度が低下し 76 00:03:55,266 --> 00:03:58,133 仕様を外れる数が増えるにつれて マッチング数値にペナルティが 77 00:03:58,133 --> 00:03:59,900 より多く科されるためであり 78 00:03:59,900 --> 00:04:02,766 その結果マッチングなしと表示される ことになります 79 00:04:02,766 --> 00:04:04,633 これまでの説明が 80 00:04:04,633 --> 00:04:06,466 合金測定のお役に立てば 幸いです 81 00:04:06,466 --> 00:04:07,966 ご覧いただきありがとうございました