1 00:00:05,300 --> 00:00:10,900 パート2―ハンドヘルド蛍光X線分析計プログラムの目標と目的を定める 2 00:00:10,900 --> 00:00:12,433 こんにちは トッド・ハウラハンです 3 00:00:12,433 --> 00:00:14,700 オリンパスの国際採鉱グループのディレクターを務めています 4 00:00:14,700 --> 00:00:18,066 技術解説ビデオシリーズ パート2にようこそ 5 00:00:18,066 --> 00:00:21,433 ポータブル蛍光X線分析計の 最適な使用方法をご紹介します 6 00:00:21,433 --> 00:00:24,133 今回は プロジェクト開始時における 7 00:00:24,133 --> 00:00:26,433 分析計に関する目標・目的の決定と 8 00:00:26,433 --> 00:00:29,133 組織やチームへの周知方法についてご説明します 9 00:00:29,133 --> 00:00:31,033 今日は 10 00:00:31,033 --> 00:00:32,900 経験豊富なゲストを招いています 11 00:00:32,900 --> 00:00:34,633 当社のマーカス・レイク事業開発マネージャーです 12 00:00:34,633 --> 00:00:35,700 ようこそマーカス 13 00:00:35,700 --> 00:00:37,266 トッドそして皆さん こんにちは 14 00:00:37,266 --> 00:00:39,933 マーカス、あなたは10年以上にわたって この技術に関わっていますので、 15 00:00:39,933 --> 00:00:42,033 さまざまな用途を 16 00:00:42,033 --> 00:00:43,800 目にしてきたのではないですか 17 00:00:43,800 --> 00:00:47,300 その通りですトッド この技術は世界各地で 18 00:00:47,300 --> 00:00:49,366 さまざまな用途に使われています 19 00:00:49,366 --> 00:00:52,200 例えば探鉱会社の場合 岩石片の分析 20 00:00:52,200 --> 00:00:54,400 RCドリル 微粉の検査や 21 00:00:54,400 --> 00:00:55,666 ダイアモンドコアにも使われます 22 00:00:55,666 --> 00:00:58,400 採鉱会社では 発破孔の解析 23 00:00:58,400 --> 00:01:00,400 坑内図作成 24 00:01:00,400 --> 00:01:01,533 生産現場などで使われます 25 00:01:01,533 --> 00:01:04,600 また 濃縮物や選鉱廃物 26 00:01:04,600 --> 00:01:08,466 製錬プラントでの金・銀合金の 分析にも使用されますし 27 00:01:08,466 --> 00:01:09,666 中には 商品取引で使用する 28 00:01:09,666 --> 00:01:11,266 顧客もいます 29 00:01:11,266 --> 00:01:13,266 なるほど 誰もが同じ使い方を するわけではないのですね 30 00:01:13,266 --> 00:01:16,666 それぞれ達成したい目標や目的が 31 00:01:16,666 --> 00:01:18,300 異なるのでしょう 32 00:01:18,300 --> 00:01:20,966 はい、ユーザーによって目標・目的は大きく異なります 33 00:01:20,966 --> 00:01:22,766 例えば、探鉱会社と採鉱会社では 34 00:01:22,766 --> 00:01:24,966 目標や目的が違うのは当然です 35 00:01:24,966 --> 00:01:26,933 採鉱会社は 36 00:01:26,933 --> 00:01:32,633 鉱石の採掘 精錬に分析計を使用しますが 37 00:01:32,633 --> 00:01:34,466 探鉱会社では 38 00:01:34,466 --> 00:01:36,066 相対的に異常がないかを知りたいので 39 00:01:36,066 --> 00:01:39,566 手間をかけて試料を準備する 必要はないでしょう 40 00:01:39,566 --> 00:01:41,933 おおまかに値が高いか 低いか 中程度かが分かればよいのです 41 00:01:41,933 --> 00:01:45,533 採鉱会社は ある程度試料の調整や 42 00:01:45,533 --> 00:01:47,400 机上での校正を行うでしょう 43 00:01:47,400 --> 00:01:49,933 精錬会社では 44 00:01:49,933 --> 00:01:52,366 ラボの品質データとの比較を含めた完全なかたちでの校正を 45 00:01:52,366 --> 00:01:54,766 必要とするかもしれません 46 00:01:54,766 --> 00:01:57,033 このように、ユーザーによって分析計の 用途が違うということは 47 00:01:57,033 --> 00:01:59,933 手法も異なってきます 48 00:01:59,933 --> 00:02:03,900 いくつか例を挙げてみましょう 49 00:02:03,900 --> 00:02:06,100 そうですね 50 00:02:06,100 --> 00:02:07,800 金探鉱会社の例になりますが 51 00:02:07,800 --> 00:02:09,600 私がこの事業に関わりはじめたとき 52 00:02:09,600 --> 00:02:15,066 私たちが金探鉱市場への一歩を 踏み出す際の先導役を果たした顧客です 53 00:02:15,066 --> 00:02:17,866 その会社はリバースサーキュレーション工法を 採用しており 54 00:02:17,866 --> 00:02:20,433 ヒ素とベースメタルの有無を 調査していました 55 00:02:20,433 --> 00:02:23,800 リバースサーキュレーション孔の先端に 56 00:02:23,800 --> 00:02:25,400 ダイアモンドテールを設置して 57 00:02:25,400 --> 00:02:26,733 孔まで戻す方法を採用しましたが、 58 00:02:26,733 --> 00:02:29,833 これを蛍光X線分析計の データだけで判断しました 59 00:02:29,833 --> 00:02:31,600 なるほど 良い事例ですね 60 00:02:31,600 --> 00:02:34,266 私が初期に関わったプロジェクトの1つに 61 00:02:34,266 --> 00:02:36,966 露天掘りの銅鉱山がありました 62 00:02:36,966 --> 00:02:39,300 そこでは 発破孔で採取した試料について 63 00:02:39,300 --> 00:02:41,133 迅速に判断する方法を探していました 64 00:02:41,133 --> 00:02:43,800 そこで初期調査を実施して 65 00:02:43,800 --> 00:02:46,800 鉱石と廃石を区別できる十分な データを得られるか 66 00:02:46,800 --> 00:02:48,933 確認しました 67 00:02:48,933 --> 00:02:53,566 RC工法で採掘した試料を使って 複数の試験を行い 68 00:02:53,566 --> 00:02:56,333 ラボデータを基準として 校正を実施した結果 69 00:02:56,333 --> 00:02:59,233 鉱石と廃石の選別を誤ることは ありませんでした 70 00:02:59,233 --> 00:03:02,166 これは 私が思うに 先ほどの事例とは 71 00:03:02,166 --> 00:03:05,233 まったく違う手法を確立し 実施しているの事例ではないでしょうか 72 00:03:05,233 --> 00:03:07,400 トッド、これまでの経験から、 73 00:03:07,400 --> 00:03:09,400 分析計の他の使用事例があれば紹介してもらえますか 74 00:03:09,400 --> 00:03:13,933 はい、興味深い事例の1つに金の探鉱会社があります 75 00:03:13,933 --> 00:03:16,300 その顧客は ヒ素と金の間に 76 00:03:16,300 --> 00:03:18,300 相関性があることを知っており 77 00:03:18,300 --> 00:03:22,700 すべてのダイアモンドコアで ヒ素の含有量を調査していました 78 00:03:22,700 --> 00:03:26,500 ヒ素含有量が50 ppmを 超えるすべての試料を 79 00:03:26,500 --> 00:03:30,366 ラボに送って 金の純度検定を行ったのです 80 00:03:30,366 --> 00:03:34,866 この顧客は6年から7年の間で 4台の装置を入手し 81 00:03:34,866 --> 00:03:38,200 現在は ある鉱山に進出しています 82 00:03:38,200 --> 00:03:41,233 導入した分析計のうち2台は 83 00:03:41,233 --> 00:03:43,300 鉱山の現地ラボに持ち込み 84 00:03:43,300 --> 00:03:47,566 試料採取に使用しています 85 00:03:47,566 --> 00:03:51,800 現地の地質学的特徴を見極めたり 86 00:03:51,800 --> 00:03:54,166 不動元素の割合を調査して 87 00:03:54,166 --> 00:03:56,133 岩石の種類を判定したりしています 88 00:03:56,133 --> 00:03:59,666 また ヒ素とベースメタルの 含有調査も継続して行っています 89 00:03:59,666 --> 00:04:01,366 マーカス、あなたの知る事例はどうですか 90 00:04:01,366 --> 00:04:02,500 実に興味深い事例ですね 91 00:04:02,500 --> 00:04:04,633 鉱山ラボと言えば 92 00:04:04,633 --> 00:04:06,700 私の顧客で大手の金鉱山会社も 93 00:04:06,700 --> 00:04:10,066 鉱山ラボで分析計を使用しています。 94 00:04:10,066 --> 00:04:12,466 この顧客は 金と銀の比率で金銀合金のピン 95 00:04:12,466 --> 00:04:16,366 を調査し 96 00:04:16,366 --> 00:04:17,700 また 研磨用として 97 00:04:17,700 --> 00:04:19,933 石英の代わりにシリカに着目しています 98 00:04:19,933 --> 00:04:21,300 さらに 活性炭内の金の測定にも 99 00:04:21,300 --> 00:04:22,933 蛍光X線分析計を使用しています 100 00:04:22,933 --> 00:04:24,433 このように 101 00:04:24,433 --> 00:04:26,600 さまざまな会社が 102 00:04:26,600 --> 00:04:29,233 それぞれの用途の実現のために 103 00:04:29,233 --> 00:04:30,966 独自の手法を確立し 104 00:04:30,966 --> 00:04:33,500 画期的な方法で 105 00:04:33,500 --> 00:04:37,366 蛍光X線分析計を活用しています 106 00:04:37,366 --> 00:04:38,966 しかし 忘れてはならないのは、 107 00:04:38,966 --> 00:04:40,666 標準として確立した作業手順は 108 00:04:40,666 --> 00:04:42,666 目標や目的に沿ったものであることです 109 00:04:42,666 --> 00:04:45,400 作業に関わるすべての人が同じ手法を共有することで 110 00:04:45,400 --> 00:04:49,133 試験手順の曖昧さをなくすことができます 111 00:04:49,133 --> 00:04:50,600 まったく同感です 112 00:04:50,600 --> 00:04:52,400 私も新しい顧客にトレーニングを行うとき 113 00:04:52,400 --> 00:04:54,366 必ず 114 00:04:54,366 --> 00:04:58,066 「その測定を行う意義を日ごろ意識していますか」 と尋ねます 115 00:04:58,066 --> 00:05:00,333 日々その測定を行う目的を 116 00:05:00,333 --> 00:05:03,300 明確に理解しているか 117 00:05:03,300 --> 00:05:05,600 それが会社の利害関係者にどのような 価値をもたらすかを 118 00:05:05,600 --> 00:05:07,433 問うのです 119 00:05:07,433 --> 00:05:09,566 これらの点を確実に理解していれば 120 00:05:09,566 --> 00:05:12,533 分析計を最大限に活用して 121 00:05:12,533 --> 00:05:15,300 定めた目的を達成できるはずです 122 00:05:15,300 --> 00:05:18,066 実によい参考となりますね 123 00:05:18,066 --> 00:05:21,566 引き続き次回のビデオでは 124 00:05:21,566 --> 00:05:24,000 いまお話した 125 00:05:24,000 --> 00:05:26,833 内容を詳しく取り上げて 126 00:05:26,833 --> 00:05:29,300 初期調査のための準備について ご説明します 127 00:05:29,300 --> 00:05:32,000 初期調査とは 分析計を最初に 使用する際に行う 128 00:05:32,000 --> 00:05:34,233 装置の性能と 129 00:05:34,233 --> 00:05:36,800 出荷時の校正状態の確認を指します 130 00:05:36,800 --> 00:05:39,433 マーカス 次回もぜひお越しください 131 00:05:39,433 --> 00:05:41,133 はい お願いします 132 00:05:41,133 --> 00:05:43,033 楽しみにしています