オリンパスのポータブル蛍光X線分析計では、非クロメート処理の厚さを正確に判別するため、素早く非破壊で測定を行えます。処理後に行われる塗装コーティングを密着させ、構成材を腐食から守るために、これらの測定値はターゲットとする厚さ測定範囲内に収める必要があります。
非クロメート処理
アルミニウム合金は、商業用建築や住宅建築用の材料に広く使用されています。押出加工された合金は化成処理を施されることにより、腐食から守られ、次に行われる塗装コーティングがうまく密着します。
クロメート処理は従来、頻繁に用いられてきましたが、六価クロムは環境と人体に悪影響を及ぼします。その結果、EUがこのコーティングを禁止したため、代替として非クロメート処理が多く採用されるようになりました。六価クロムが容認されている国でも、安全性と環境に優しいという理由で、非クロメート処理された材料しか採用しない建築関係者が多くなっています。
チタンジルコニウム(Ti-Zr)化成処理はノンクロメート処理としてよく使用されています。安全性は高いものの無色であるため、コーティングが均一かつ適切な厚さで塗布されているか、オペレーターが目で判断することは困難です。コーティングが厚すぎると接着不良が起こる可能性がある一方、コーティングが薄すぎてもアルミニウム合金が腐食しやすくなります。
Vantaポータブル蛍光X線分析計
Vantaポータブル蛍光X線分析計では、Ti-Zrベースの化成処理が施され、コーティングが必要な測定厚さ範囲内であることの確認のため、素早く非破壊で測定を行えます。図1のデータは、Vantaポータブル蛍光X線分析計の正確なコーティング厚さ測定機能を示しています。
図1: オリンパスのVanta蛍光X線分析計を使用して得られた測定結果と、コーティング厚さの基準材料との優れた相関性
Vanta™蛍光X線分析計の利点オリンパスのVanta蛍光X線分析計(XRF)を使用すれば、オペレーターは倉庫や貯蔵場といった現場で、さまざまなコーティングされた材料を迅速かつ非破壊で分析できます。以下の特長があります。
*オプションのワイヤレスドングルが必要 |