38DL PLUS超音波厚さ計は、複雑な形状や極めて分厚い鋳物(50mmよりも厚い)などを対象とする最も困難な黒鉛球状化率アプリケーションに推奨されます。35シリーズと同様、38DL PLUSでは、入力したパーツの厚さに基づいて測定された音速の直接の読み取りが可能です。大きな波形ディスプレイで確認しながら、オペレーターはゲイン、ブランク、その他のセットアップ用パラメーターを調整して、エコー取得の最適化や測定の検証を行うことが可能です。
これらの超音波厚さ計は、厚さの既に分かっているサンプルに探触子を押し当て、キーパッドを使用して音速校正を実施することによって、音速計として使用することができます。超音波厚さ計に設定された音速は、次に測定する際の材料音速となります。精度は、一般的に±0.1%です。
手順: 純鉄、球状黒鉛鋳鉄およびねずみ鋳鉄における材料音速には一定の違いがあります。一般的に、純粋な鉄の材料音速は約0.59cm/uS、球状黒鉛鋳鉄は約0.56cm/uSおよびねずみ鋳鉄は約0.48cm/uSとなります。実際の用途における正確な材料音速は合金の組成、粒状構造およびその他のプロセス上の変数によって様々です。正確な材料音速は、常に試験する材質から作成した校正試験片によって検証される必要があります。各々の用途について、材料音速と黒鉛球状化率の相関表を自ら作成することが推奨されます。一般に公表されている研究では材料音速と黒鉛球状化率の相関関係は直線形ではない(1)事に注意する必要があります。ただし、同じ割合の黒鉛を含みその他は同一である二種類の黒鉛鋳鉄でも一方は箔状(ねずみ鋳鉄)、他方は球状(球状黒鉛鋳鉄)といったふうに、同じ黒鉛を含んでいる鋳鉄でも音速に相当な違いがある可能性があります。 超音波では、球状黒鉛鋳鉄の中にねずみ鋳鉄が存在する状況を検出することが可能です。ねずみ鋳鉄内の音速は球状黒鉛鋳鉄のそれよりも遅いため、ねずみ鋳鉄介在物を含む鋳鉄内のパルス伝播時間は、全てが球状黒鉛鋳鉄で出来た鋳鉄よりも長く、測定される音速は遅くなります。繰り返しますが、実際の鋳造では複雑な変数が影響することに関連し、既知の組成の校正試験片に基づいて試験をセットアップすることが推奨されます。しかし、一般的には局所的な音速の低下は、球状黒鉛鋳鉄に問題があることの兆候です。 参考文献
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