Inspection & Measurement Systems

技術情報

フェイズドアレイ技術の利点

超音波フェイズドアレイシステムは潜在的には一般的な超音波探傷器での伝統的な検査の大半で使用が可能です。溶接部検査やクラック検出は最も重要なアプリケーションであり、これらの検査は幅広い工業分野で実施されています。例えば、宇宙航空、電力、石油化学、金属ビレット(鋼片)及びチューブ状製品のサプライヤー、パイプライン建設及びメンテナンス、 構造用金属、及び一般製造業等です。又、フェイズドアレイは腐食検査のアプリケーションにおいて残存肉厚のマッピングを行なうのに効果的に使用出来ます。

フェイズドアレイ技術が一般の超音波検査と比較し優れている点は、複数の振動素子を使用することにより、単一のプローブでビームのステアリング、フォーカシング、スキャニングが出来るという能力に由来します。ビームステアリングは、一般的にはセクタースキャンと称されていますが、検査対象物を適切な角度でマップ化するのに使用出来ます。このことは複雑な形状の対象物の検査が非常に簡単に出来ることになります。フェイズドアレイプローブの設置面積が小さいこととプローブを動かさずにビームがスキャン出来るということは、メカニカルスキャンでは検査対象物へのアクセスが制限されている様な状況下でも検査が可能であるということにもなります。セクタースキャンも溶接部検査が典型的なアプリケーションになっています。単一のプローブで溶接部を広い視野角で検査出来ることで、欠陥検出確率を飛躍的に高めます。電子フォーカスは検出確率の最適化は元より予測した欠陥位置でのビーム形状及びビームサイズの最適化が可能となります。深さ的にも複数ポイントのフォーカスが出来る為、体積検査での重大欠陥サイズの測定能力を高めることにもなりますし、フォーカス調整することにより困難なアプリケーションでS/N比を大きく向上させることも出来ます。又数多くの振動素子グループ全体に亘り電子スキャンが可能な為C-スキャン像を非常に迅速に作成することが出来ます。

フェイズドアレイシステムに欠点があるとすれば若干コストが高いこと、操作者の教育訓練が必要なことです。しかしこうしたコスト面での欠点は、多くの場合フェイズドアレイシステムがもたらす検査の柔軟性及び検査所要時間の短縮により相殺されます。

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