Inspection & Measurement Systems

用途/事例

アプリケーションノート

ゴム製タイヤの厚さ測定

用途: 全タイプのゴム製タイヤ内のスチールコードとファイバー層のコードの深さと、総合壁厚さの測定。

背景: 品質管理上の目的でゴム製タイヤメーカーは、自動車、トラックおよびおよびオフロード用車両のタイヤの壁内に埋め込んだスチールコードまたはファイバーのコードの位置を知る必要があります。大型トラックおよび建設用機器に使用される大型で高価なタイヤの場合は、この事は特に重要で、その場合不適切なコードの位置は重大な故障の原因となり得ます。場合によっては、メーカーは壁の総厚も測定することを望むこともあります。ゴムは高周波数の音波を極めて大きく減衰するため、さらに多くのタイヤは、内部構造によって発生する反射エコーのパターンが複雑であるため、これらの測定には特殊な配慮が必要です。

機器: ゴム製タイヤの測定には、測定するタイヤの厚さによって二種類の一般的なアプローチが存在します。具体的な用途については以下の機器が推奨されます。

超音波厚さ計35HP、35DL-HP または 38DL PLUS とM1036(2.25MHz)トランスデューサー: 自動車と軽トラックのタイヤに主に使用される低周波数トランスデューサー付の 35HP または 35DL-HP 厚さ計は、一般的には層状のコードの深さ測定に使用されます。校正後の測定精度は+/- 0.25mm(0.010インチ)以上で、測定でき、厚さの測定範囲は、約3mm(0.125インチ)から25mm(1.0インチ)です。最小ゴム厚さを示す最初のプライコードのエコーを確認するためには 35HP/35DLHP のオプションとしての波形表示が有効です。

矩形波パルサー付のEPOCHシリーズの探傷器と選択された低周波数トランスデューサー:EPOCH XT, EPOCH LTC, EPOCH 600 または EPOCH 1000などの選択可能なバンドパスフィルター付の矩形波パルサー探傷器は、厚さ計よりも透過性が良く、トラックやオフロード用車両などの大型のタイヤを対象とする用途に推奨されます。200mm(8インチ)以上のゴムの厚さは、通常は500KHzのトランスデューサーで測定され、時に送受信モードで使用されます。一般的な測定精度は、乗用車のタイヤで+/- 0.25mm(0.010インチ)以上から大型トラックとオフロード車両タイヤで +/- 1mm(0.040インチ)までの範囲です。

手順: 様々なタイプのタイヤで音の減衰と内部構造は広く異なるため、各々の用途を個別に評価することが重要です。ゴムの測定では、常に2.25MHz以下の低周波数トランスデューサーが必要となります。場合によっては、エポキシ摩耗表面を有するトランスデューサーを使用してトランスデューサーとゴムの間の音響カップリングを向上させると有利です。タイヤの試験に最も一般的に推奨されるトランスデューサーは、オリンパスNDTの M1036(2.25MHz、直径0.5インチ、高透過性)およびV601-RB(500KHz, 直径1インチ)です。

極めて厚いタイヤ(100mmまたは4インチを超えるゴム)の用途では、V601-RBが、送受信モードで最も多く使用されます。送信機と受信機の機能を分離させることで、発信パルス回復の増幅に伴うノイズの問題無しに、極めて高いゲインを使用することが可能となります。通常、ジェルカプラントは全てのタイヤの用途に対して推奨されます。十分に湿らせるためにカプラントを表面にすり込みます。全ての超音波厚さ測定と同様、未知のゴムの音速を、既知の厚さのサンプルを使用して校正することが必要です。ゴム内の音速は温度で急速に変化します。したがって高精度の測定のためには、実際の測定条件に密接に対応する温度で音速を測定してください。

層状のコードの深さに対する全体や厚さの超音波測定の成功は、層状コードの構造に依存しています。タイヤのタイプによっては多くの層状コードの層があり、そして/または層状コード間が極めて近接しており、総合の厚さの測定が可能なほどの十分な音のエネルギーは内部の壁に到達しません。別のタイヤでは、個々の層状コードの間が数多く分離されていて、音のエネルギーの中には内部の壁に到達して総合の厚さの測定が可能となるものもあります。これはケースバイケースで評価される必要があります。内部の壁のエコーが見える場合は、測定機器を保存した第二の測定セットアップに切り替えてそれを読み取ります。

図1は、トレッドが12.5m(0.5インチ)厚さの自動車用タイヤの外側トレッドから測定した鉄製層状コードからのエコーを示します。ここでは、 35DLHP 厚さ計とM1036トランスデューサー(2.25MHz)で測定しています。この場合、エコーは最初の正のピークを測定しています。

図1

図2では、機器のゲインとブランキング設定は約17mm(0.67インチ)の総合タイヤ厚さの測定用に再調整し、それは層状コードからの正のエコーに続く負のピークで示されています。

図2

図3は、500KHz V601-RBトランスデューサー付のEPOCH超音波探傷器を使用した大型建設車両のタイヤ内の約190mm(7.5インチ)の深さにあるファイバーのベルトの測定を示しています。測定ゲートは、負のピークが示すゴムの厚さをとらえるように位置決めされています。

図3

この用途に使用される製品

35

35はポケットサイズの精密厚さ計です。一振動子型探触子を用い、金属、プラスチック、ゴム、ガラス、複合材料などの厚さ測定に使用できます。測定範囲は、0.08 mmから635.0 mmです。ライブ波形表示機能や測定調整機能を備えています。

35DL

ポケットサイズの35DLは、一振動子型探触子を使用して、金属、プラスチック、ゴム、ガラス、および複合材料を精密に測定するハンディータイプ超音波厚さ計です。モデル35と同様の機能を備えていますが、データロガーを内蔵しています。

35DL-HP

ポケットサイズの35DL-HP(ハイペネトレーション)は、グラスファイバー、鋳造金属、ゴム等の厚物の測定や超音波減衰材料測定に使用するハンディータイプ超音波厚さ計です。一振動子型探触子を使用します。モデル35と同様の機能を備えていますが、データロガーを内蔵しています。

35HP

ポケットサイズの35HP(ハイペネトレーション)は、厚い材料またはファイバーグラス、鋳物、ゴムなどの音響減衰材料の測定に適した超音波厚さ計です。一振動子型探触子を使用しています。35DL-HPと同じハイペネトレーションタイプですが、データロガーを内蔵していません。

38DL PLUS

航空機エンジン検査認承:GE DFO P3TF22, P3TF30, P3TF31, P3TF35

EPOCH 1000 シリーズ

フェイズドアレイ機能(断面映像化)を搭載した高性能超音波探傷器です。

EPOCH 600NEW

高い性能と使いやすさにこだわった「ハイクオリティ&ユーザーフレンドリー」モデルの超音波探傷器です。

EPOCH LTC

わずか0.96 kgの堅牢でコンパクトな超音波探傷器です。マルチカラーVGAディスプレイ、PC用USB On-the-Go ポート、ダイナミックDAC/TVGは標準装備です。

EPOCH XT

数多くの機能を標準装備した高性能な超音波探傷器です。調整可能な矩形波パルサー、選択可能な狭帯域および広帯域のデジタルフィルターなど。

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