アプリケーションの概要説明
エンジンマウントやフレームなど、一部の航空機の構造部品は現在、チタニウム鋳造されています。この素材の組織は大きな粒状構造をしているため、検査が非常に困難です。通常の検査方法はX線または超音波探傷ですが、こうした方法にはある程度の制限があります。
超音波フェーズドアレイを使用すると、従来の方法よりも検出性能が非常に高まるため、鋳造品検査が飛躍的に改善されます。
一般的な検査要件
• 混在物の発見と特性確認
• 鋳造部品全体をカバー
• さまざまな形状に対応できる適応柔軟性
• ポータブル型で、稼働中または製造中に検査実行が可能
検出できる欠陥
• 1インチ(25.4 mm)の深さにあるわずか0.031インチ(0.8 mm)のセラミックシェル
• 1インチ(25.4 mm)の深さにあるわずか0.031インチ(0.8 mm)のタングステンカーバイド
ソリューションの説明
• フェーズドアレイプローブがビーム(縦波)を-30°~30°でステアリング
• 上面表示と側面表示を統合
• 10および5 MHzリニアフェーズドアレイプローブ
検査システムの説明
• Focus 32:32以上
• ダイナミックデプスフォーカシング(オプション)
• リニアフェーズドアレイプローブ
• 手動または自動のX-Yスキャナー
検査対象の部品
• エンジンマウント
• フレーム
• 厚さ:1~6インチ(25.4 ~ 152.4 mm)
検査方法
フェーズドアレイプローブがビーム(縦波)を-30°~30°の間で、角度分解能1度ピッチでステアリングします。これにより、さまざまな向きで存在している混在物を検出できます。ダイナミックデプスフォーカシングは、ある一定の深さ範囲でビームのフォーカスを保つために使用されます。プローブがX-Y面をスキャンし、データがマージされて、鋳造部品の上面図が作成されます。そして解析が実行されます。
利点
• X線よりも高い検出性能
X線で検出される最小欠陥は0.065インチ(1.7 mm)
UTフェーズドアレイでは0.031インチ(0.8 mm)
• 多用途性
• 高速で使いやすい
セラミックシェルの検出。統合された上面および側面表示
グライダースキャナー
TomoScan FOCUS LT